アップル、EU圏内でライトニング搭載iPhoneを販売終了 背景にUSB-C義務化の新規制
アップル社が28日までに、EU(欧州連合)圏内おいて、iPhone 14シリーズと第3世代iPhone SEの販売を終了した事がわかった。EU域内で販売されるスマートフォンにUSB Type-C端子の搭載を義務付ける新規制への対応によるもので、早期の販売終了となった。
この対応は12月内より欧州系媒体で想定されていたもので、29日にApple Storeを確認してみると、日本国内板サイトで表示されていたiPhone 14、iPhone 14 Plus、第3世代iPhone SEの表示がドイツ、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガルなど主要なEU加盟国において削除されている。一方、EUを離脱した英国では、引き続き販売が継続されていることも確認できる。
これはEU(欧州連合)で新たに施行される充電端子に関する新規制への対応策とされており、2024年12月28日以降、EU圏内で販売されるすべてのスマートフォン、タブレットなどの電子機器にUSB Type-Cポートの搭載が義務付けられることが決定していた。
今回終売となったとされる対象機種はいずれもライトニング端子を搭載する旧モデルで、2023年に発売されたiPhone 15シリーズや最新のiPhone 16シリーズは既にUSB-C端子を採用しているため、販売への影響はない。
規制の有無にかかわらず近く終売が見込まれている
特に低価格帯モデルとして人気の高いiPhone SEについては、2024年初頭にもUSB-C端子を搭載した新型モデルが発表される見通し。このため、アップル社はEU市場向けに現行モデルの改修は行わず、新モデルでの対応を選択したとみられる。
さらに、終売となったiPhone 14については、2025年9月に予定されるiPhone 17シリーズの発売に合わせて、通常の製品サイクルでも近く販売終了となる可能性が高いため、今回の規制による影響は限定的とされている。