カプコン、上期決算は利益4割減も「モンハンワイルズ」控える下期に気合十分 TGSでは試遊客殺到
カプコンは31日、2024年度上半期(4-9月期)の連結決算を発表。売上高は前年同期比24.7%減の564億200万円、営業利益は同38.7%減の207億2,600万円となった。主力販売のゲームタイトルが下半期に集中していることによる減収減益となる。
中核となるデジタルコンテンツ事業では、7月に完全新作「祇(くにつがみ):Path of the Goddess」を発売したが、新作タイトルの発売時期を下期に重点配置した影響で、タイトル累計での販売本数が2,002万本と前年同期の2,260万本から減少した。
上半期は新作目立たずもリピート好調、12期連続増益へ
一方、過去に発売されたタイトルのリピート販売については、定期的なセールなどデジタル販売の施策を推進したことで1,895万本と前年同期の1,760万本を上回った。特に「モンスターハンター」シリーズは、「ワールド:アイスボーン」や「ライズ」が好調を維持、上半期にシリーズ累計販売本数が1億本を突破する成果を上げている。
「モンハン」については、やはり2025年2月28日に発売を予定している「モンスターハンターワイルズ」が注目される。同作は自社開発エンジン「RE ENGINE」による美麗な映像表現などを特徴にするシリーズ最新作として、8月にドイツで開催された「gamescom 2024」では最多となる発売前4冠を達成した。
そして、先日の「東京ゲームショウ2024」では試遊機会が設けられるとゲーマーが殺到。業界関係者しか入場できないビジネスデイでも午前中までに整理券配布が終了するなど多大な期待が寄せられた。先日からはOBT(オープンベータテスト)もスタートし、今後マルチプラットフォームでも試遊が可能になる。
そうした注目を集めるモンハンライズを含む主力タイトルが下期に集中しているため、通期の連結業績予想については5月9日発表の数値を据え置き、売上高は前期比8%増、営業利益は12%増をそれぞれ見込み「12期連続の営業増益」を目指す。
なお、同社内のアミューズメント関連事業については、施設事業が観光需要やインバウンドの回復を追い風に、売上高は同19.9%増と好調を維持。遊技機関連は「ストリートファイターV 挑戦者の道」などのスマートパチスロ機が貢献し、売上高同22.2%増となった。