アップル、7−9月期スマホ出荷シェアで首位迫る急伸 新型発売や買い替え需要追い風、上位は競争激化
市場調査会社Canalysが取りまとめた最新の調査によると、2024年第3四半期の世界スマートフォン市場において、アップルが出荷台数シェアで18%を獲得。首位に並ぶ水準の伸びを記録したことが分かった。
7−9月期の出荷台数シェアでは、サムスンが18%を獲得し首位の座を維持したものの、アップルも同じく18%のシェアで僅差で追随。第3位にはシャオミが14%のシェアを確保、オッポなども新興国需要などを追い風に好調な成長を見せ、第4位に返り咲き9%のシェアを獲得。第5位のvivoは2桁の成長を遂げ、市場シェア9%を記録した。
なお、過去数年間の四半期推移を見てみると、アップルはiPhoneの新製品投入の影響が受けやすい第4四半期にもっとも伸ばし、毎度首位になっていた。第3四半期の今回も一部新製品の投入などが影響していたと見られる。、
また、スマートフォン全体としては前年同期比5%の成長を記録、4四半期連続のプラス成長となった。この成長は、新興国市場における堅調な需要と、北米、中国、欧州における買い替えサイクルの初期段階が主な要因とされている。
この結果について、カナリスのアナリストは「アップルは第3四半期として過去最高の出荷台数を達成し、第3四半期において世界スマートフォン市場のリーダーに最も近づいた」と指摘。別のアナリストも競争の激化について言及し、「上位5社間の差は縮まり、競争環境は一層激化している」と分析している。
ただ、全体的な需要が新興諸国に支えられていることや、EUなどによるエコデザインといった法整備への対応も求められている現状がある。そうした状況下で、成長の維持にはサプライチェーンの構築や適切な在庫水準などがより一層重要になっていると指摘している。