水冷ノートPC「G-Tune H5-LC」実機フォトレポート=正に究極のロマン


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本日発表された水冷ボックスノートPC「G-Tune H5-LC」をマウスコンピューター秋葉原ダイレクトショップの協力の元、実機を詳しく見ることが出来たので紹介する。

水冷BOXで静音化

マウスコンピューターのゲーミングブランドG-Tuneから発売したこの「G-Tune H5-LC」の特徴はやはり「付属の水冷BOX」である。
既にゲーミングノートパソコンは一大市場を築いている。しかし、冷却機構に水冷を用いるという良い意味で頭おかしいゲーミングノートパソコンはASUS社以来だという。

極限まで性能を引き出せる

CPUには「Intel Core-i9 12900H」・GPUには「GeForce RTX 3070Ti」とノートパソコンの中では最高峰クラスに位置する性能。しかし、これほど高性能であれば空冷なら冷却性能が圧倒的に不足orファンが爆音に陥ってしまう。

しかし、「G-Tune H5-LC」にデフォルトで付属する水冷BOXと同時に使用することで30db台の非常に静かな状態で性能を最大限引き出せるという。因みに水冷ユニットを外すと空冷での動作も可能。

PC背面のインターフェースを見ると「テレビの分波器?」と思わせるレベルの謎機構が面白い。
因みに冷却水は定期的な交換が推奨されているとのこと。

PC背面のインターフェースを見ると「テレビの分波器?」と思わせるレベルの謎機構が面白い。 因みに冷却水は定期的な交換が推奨されているとのこと。

本日が発売開始日だったのでCINEBENCHなどの実際のベンチマークスコアは得られなかったが、G-Tuneの一つ前のもでる「H5」と比較すると50%以上の性能向上が見られるという。サーマルスロットリングを低減できるのだろうか。

電源ボタンかと思いきや冷却水注入口

グリスはリキッドメタル

また、非常にコアな人しか興味ないだろうが、グリスは従来までのシリコンではなく、リキッドメタル(液体金属)。リキッドメタルグリスは平均60~80W/mKというシリコンとは比べ物にならない高い熱伝導性があるためこの差も僅かに性能向上に寄与したのではないかと思われる。

画面・キーボード

画面はWQHDで、HD画質の4倍・すなわち2,560×1,440ピクセル。4Kではない。リフレッシュレートは240Hzと高級ゲーミングモニタークラス。

画面は2,560×1,440ピクセル

キーボードはストロークはそれほど深くは無いものの、メカニカルキースイッチを採用。何軸かは不明。浅いなりにしっかりとした押し心地だった。

キーボードはストロークはそれほど深くは無いものの、メカニカルキースイッチを採用。何軸かは不明

使い道は限られる

非常にレアな商品であるがゆえに想定される利用用途はかなり限定的。

想定される用途としては「デスクトップPCを置くことが出来ない場所」程度しか想像できず、特段こだわりがなければデスクトップを購入することが望ましい。
例えば「ゲームイベントで特設ブースでのゲーム実況・対戦」とかだろうか。

ただし、よほどのプロゲーマーでなければこれらの製品はもはや「ロマン」の領域。もちろん価格もロマンある36万円~。

しかし、RTX3070Ti・i9 12900Hと最高峰クラスの性能の本体+冷却BOX+急激な円安と半導体不足+非常に限定的な用途(=ロット数が少ない)点を考えると適正価格ではなかろうか。

以上水冷ノートPCというぶっ飛んだ製品の外観をチェックした。秋葉原や新宿にあるダイレクトショップの他、Amazonにて販売中。