音響ブランドで名高い「オンキヨー」はアニメグッズ会社の顔も?音響機器を作らない、冗談に聞こえる今の姿が話題


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音響機器ブランドとして長年親しまれてきた「オンキヨー」だが、そのブランドの名を冠しているオンキヨー株式会社が「今やアニメグッズメーカーになっている」として注目を集めている。アニメファンの間では「昔は音響メーカーだった」との声も聞かれるほどだ。

現在のオンキヨー株式会社は、1946年創業の旧オンキヨーから研究開発部門とマ一ケティング部門を引き継いだ企業。かつてはオンキヨーホームエンターテイメントの子会社として存在していたが、同社の事業再編や2022年の経営破綻といった動乱が巻き起こりつつも、独立することで存続した。

しかし、オーディオ製品関連の「ONKYO」ブランドの商標はプレミアムオーディオカンパニーテクノロジーセンター株式会社(旧・オンキヨーテクノロジー)が所有しているため、オンキヨーは「ONKYO」ブランドロゴを冠したスピーカー、イヤホン、ヘッドホンなどのオーディオ製品を販売することができないという。

消費者向けはもはや「アニメグッズ会社」法人向けでは研究を推進

では、オンキヨー株式会社は現在何をしているのかだが、主にアニメーション作品の版権元とコラボレーションしたグッズの企画・プロデュースを行っている。

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コラボにより展開する商品はクリアファイル等一般的なグッズのみならず、元音響メーカーのブランドを活かしたコラボイヤホンが好評で、月間数作品の高頻度なペースで人気作品とのタイアップ製品を発売している。各商品には音声ガイダンスもキャラクターの撮り下ろしボイスを使用し、筐体も限定デザインになるなど、そのこだわりには定評がある。

さらに、音響に関連した食品事業も展開しており、日本酒などの醸造過程で振動板を用いて「音楽を聴かせる」ことで風味の増強をはあったようなアルコール飲料の販売も行っている。直近では人気アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」と、同作中のネタの一つに登場した日本酒「鬼ころし」とのコラボ企画商品が大いに話題を呼んだ。

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これらの商品は、同社の運営するECサイトだけでなく、秋葉原にも「ONKYO DIRECT ANIME STORE」と題した実店舗を複数構えて販売されており、一般消費者向けとしては、立派なアニメグッズメーカーとなっている。

ただ、完全に音響機器との関わりがなくなったわけでもなく、同社は「法人向け」にも別の顔を持つ。こちらでは他社のオーディオデバイスの製造設計に関わることで、過去の音響技術を活かした「Sound by Onkyo」「Powered by Onkyo」ライセンスの提供を行うほか、音声に特化したAIプロダクトの開発、販売も展開している。

著者 山本晃平
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