「漫画村」めぐる民事訴訟、控訴却下で判決確定　元運営者に17億円超の損害賠償支払い命じる

KADOKAWA、集英社と小学館の3社が共同で訴訟提起していた海賊版サイト「漫画村」をめぐる民事訴訟について、7月8日付けで控訴状却下命令がなされ、元運営者に対する損害賠償を命じた4月の判決が確定した。会員からの報告があったとして、一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会（ACCS）が30日に伝えている。

出版社3社は2022年7月、「漫画村」の運営に関与した者に対し、被害額を推計して算出した19億2,960万2,532円（3社17作品）の賠償を求め東京地方裁判所に共同して提訴していた。その後、今年4月18日に地裁は請求額の90％程度に当たる17億3,664万2,277円を損害賠償金として認め、運営に積極的に関与した者に支払を命じる判決を言い渡していた。

この判決を受けて、被告側は控訴を行っていたが、此度の裁判所からの却下命令にて当初の判決が確定した形となる。

判決の言い渡し後、3社は共同で「出版コンテンツに生じた甚大な損害は今なお深く、その全てを回復することはできませんが、本判決において原告3社の主張が認められ、原告3社の17作品に限ってもその損害額が17億円強と判示されたことは妥当なものと考えております」とコメントしていた。