ポニーキャニオン、米国でグローバル戦略を発表「グラミー賞獲ること」長期目標にKizuna AIのActiv8などと協業

株式会社ポニーキャニオンは7月3日、米国ロサンゼルスのJAPAN HOUSE LOS ANGELESにてプレスカンファレンスを開催し、積極的なグローバル戦略を発表。音楽およびアニメ・映像分野での国際展開を加速させる方針を明らかにした。

ポニーキャニオンはフジ・メディア・ホールディングスの連結子会社として音楽・映像ソフトの制作販売や、アーティストのマネジメントなどを事業として行う。海外展開としては、2022年にアニメ『進撃の巨人』The Final Season Part 2のオープニングテーマを手がけたSiMが同年米ビルボード・ハードロックチャート1位をマークするなどし、アニメ・音楽のコアなシーンで知名度向上をもたらした。

そうしたなかで、同社は米西海岸時間2024年7月3日にロサンゼルス・ハリウッドにある外務省の対外発信拠点であるJAPAN HOUSE LOS ANGELESにてプレスカンファレンス＆レセプションを開催。2024年を「グローバル元年」と位置付け、米国法人PONYCANYON USA INC.の再始動を軸に展開強化を図ると発表した。

吉村隆代表取締役社長は会見で、「私の夢でありポニーキャニオンの大きな目標、それは『グラミー賞』を獲ること。そして『アカデミー賞』も獲ることです。少なくともノミネートされたい。皆様のお力でその夢に、その目標に向かわせてください」と長期目標として掲げ、国際市場での存在感強化に向けた決意を表明。在ロサンゼルス日本国総領事の曽根健孝氏は、この目標を支持し、「夢を大きく抱かなければ大きな目標を達成することは不可能」と激励し、「日本のコンテンツの広範囲な発信のためにはより多くの機関・企業がより精力的に相互支援を行う必要がある」と述べた。

PONYCANYON USA INC.の横尾友美最高経営責任者は、同社のグローバル展開の経緯と今後の展望を説明。最高戦略責任者のガブリエル・ブロック氏は、新規事業として「W KAWAII」と「New Global Rock Artist」を発表した。

「W KAWAII」ではきゃりーぱみゅぱみゅなどで10年以上海外に挑戦するアソビシステム株式会社（代表取締役　中川悠介）によるタレント発掘とリアル面のプロデュース及びマネジメント、Kizuna AI（キズナアイ）をはじめとするバーチャルIPに強みを持つActiv8株式会社（代表取締役　大坂武史）がバーチャル面のプロデュース、企画・制作、そしてポニーキャニオンが音楽制作面やプロモーション、PONYCANYON USA INC.は海外戦略窓口として携わるという多角的かつ強力的な体制でグローバルなアイドルグループを創出する。

また、「New Global Rock Artist」では、SiMが所属している日本のラウドロックシーンで大きな存在感を放つGRIP と、米国拠点で世界的有名なロックバンドを数多く輩出するレーベルHopeless Recordsと共にパートナーシップを結び、新たなバンド、アーティストを輩出。国や文化の壁を超えてグローバルな成功を目指す。