もう自衛するしか…無限に湧くXの“インプレゾンビ”消し去る拡張機能に注目「手放せなくなる」実際に使ってみた
短文共有SNSのX(旧Twitter)が今や「インプレゾンビ」の温床と化して久しいなか、それらを撲滅すべく生まれた有志によるソフトウェアがユーザーの間で救世主的存在として、改めて注目されている。
Xにおける「インプレゾンビ」とは、botやスパムアカウントが大量に投稿する「インプレッション稼ぎ」を目的とした投稿の総称で、無関係 or 質の低い内容や全く無関係の外国語などが大量に存在する。これらが人気のポスト(投稿)の返信を中心に埋め尽くされており、多くのユーザーが「地獄のよう」と嘆く事態となっている。
そうした状況を打開すべく、itokoba67氏はインプレゾンビを一網打尽にする「x-zombie-killer」を公開している。配布自体は5月から始まっているが、先日18日には関連ポストが10万いいねを集めていたことや、定期的なアップデートもなされているため、この場で改めて紹介したい。
x-zombie-killerはChromeウェブストアにて無料で公開されており、Google Chromeを筆頭にEdgeなど多くのパソコン版ブラウザで利用することが可能。インストールも拡張機能ページからワンクリックで行え、特段の設定も不要だ。
「インプレゾンビを非表示」にするこのツールだが、具体的には「アラビア文字、サンスクリット文字、デーヴァナーガリー文字、(古)マラーティー語を含む投稿」「絵文字のみの投稿」「日本語のスパム表現を含む投稿」が主に非表示の対象となる。
最後の「日本語の〜」では「プロフみてね」「ぷろふから」「paypay送ります」「固ツイ」などの常套句を網羅しており、実際に使ってみたところ完璧に非表示にされできることがわかった。また、非表示にした数も画面右上にカウントされる仕様になっており、400件以上の返信のうち100件以上が非表示になるなど、救いようのなさにも驚かされた。
なお、このツールは全3つのモードにて非表示の強度を指定できるほか、オプション設定により「位置情報を使用した日本国外からの投稿の除外」「コピペ投稿(オウム返し)を非表示」などの追加機能も用意されており、これらを使うことでより便利になるようだ。
数日で導入数倍増、本来は運営がやることだが…
先の10万いいねを獲得したポストから話題になったのか、このツールはたった4日間でインストール数が2.3万回→5万回と数を伸ばし、導入したユーザーからは「まるで魔法のよう」「快適になった」「もはや手放せない」と絶賛する声も。日本語ユーザーにとって特に有用な機能が多いことから、日本のX利用者の間で急速に広まっている。
一方で、プラットフォーム側の対応の遅れを指摘する声ももちろん存在する。ただ、ポスト投稿者と運営では双方に「収益増加」という恩恵がもたらされる構造上、是正への期待は極めて乏しく、「ユーザー側が自衛せざるを得ない状況」に疑問を示す意見も多数寄せられた。
また、このツールはブラウザの拡張機能であるため、アプリ版やスマートフォンでは使えない。加えて強力なフィルタリングの仕様から、ごく僅かなまともなポストも非表示になる可能性もあることにも留意しておきたい。ぜひとも”自分で“快適なXライフを構築しよう。