許諾を得てもダメ?切り抜き動画の“収益化停止”報告が話題…YouTubeの見解に「目を疑う」投稿者


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YouTubeで“切り抜き動画”を投稿するユーザーが「収益化停止」との通告を運営側から受けたとする報告がXやYouTubeで話題に。どのような経緯で停止されたのか、今後の影響などが関心を集めている。

話題の発端となったのは、YouTubeで海外VTuberプロダクション「hololive EN」の邦訳切り抜きを投稿する「がるぜん」さんが公開した【YouTube公式から「切り抜き動画は全てプロモーションであり、ポリシーに反する」という見解を受け取りました(7月7日)】との動画。直近に自身の投稿動画が「収益化停止になった」というメールがYouTubeから送られたことを報告。

その理由として、収益化条件として定めるガイドラインの違反項目「再利用コンテンツ」に該当するものであったという。もちろん、がるぜんさんは収益化を行うにあたり、ホロライブプロダクション側に許諾申請も行ったうえで活動する、認められた行為であるとして、YouTube側にすぐさま異議申し立てを実施した。

「あらゆる切り抜き動画はプロモーション」YouTube側の意図を推察

しかし、YouTubeはその再審査を「他者が制作したコンテンツをアップロードする行為は、再利用コンテンツに関するポリシーに違反しています。」「所有者から書面により許可を得ている場合でも他者のコンテンツのプロモーションは付加価値とはみなされません。」との理由で却下したという。同氏はこの対応について「目を疑う」と述べており、「あらゆる切り抜き動画はプロモーションでYouTubeのポリシーに違反する」という見解を下したのではないかと推察した。

「切り抜き」とは、動画配信サービス上でクリエイター、インフルエンサーの生配信を第三者が再編集し、短時間にまとめ見やすくして投稿した動画の総称。以前より配信者を中心にVTuber等のネットタレントでも文化として見られたが、配信者と切り抜き投稿者の収益配分を行った西村博之氏の取り組みが参入者を増やし、今ではすっかり浸透している。

そうした中で、「切り抜き動画は全てプロモーションであり、ポリシーに反する」との見解があり得るとして、YouTubeからの正式な表明を望んでいた。この動画はXでも拡散され、複数の同様の切り抜きチャンネル保持者が「(自分も)収益化停止になった」と報告していた。

一方、がるぜんさんが指摘した内容はあくまで「収益化」の範囲におけるポリシー違反であり、切り抜き動画全体が「すべてアウトになります」といった表現は誇張とも捉える声や、AIによる質の低いコンテンツの大量生成が問題の一因ではないかと指摘する声も見られた。いずれにせよ、こうした状況は投稿者、視聴者双方に少なからず影響がありそうだ。

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著者 編集部 IT/デジタル担当
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