参入相次ぎ競争進む折りたたみスマホ業界、ファーウェイが初の世界出荷首位 サムスンは押され後退=調査会社
複数の調査会社が近日に発表した最新のモバイルデバイスの調査報告によると、2024年第1四半期(1月〜3月)の折りたたみスマホの世界出荷台数において、初めてファーウェイ(中国)が首位になったことがわかった。
調査リソースのうち、Counterpointの発表によると、2024年Q1期の折りたたみスマートフォンの出荷量は前年比49%増となり、この伸びは主にファーウェイ、HONOR、モトローラによる新製品投入が大きく貢献したといい、長らく首位をキープし続けていたサムスン電子は首位から退いたと報告されていた。
サムスン電子含む各メーカーの新製品の発売タイミングなどが影響するため一概は比較はできないが、特にファーウェイはスマホ機器での5G対応が大きく影響したとして、昨年9月に発売されたHuaweiの最初の5G対応ブック型折りたたみスマートフォン「Mate X5」は3四半期連続で中国の折りたたみスマートフォン市場の最多出荷数を記録したという。
「折りたたみスマホ」では、その名の通りフレキシブルディスプレイを折りたたむことにより、幅広い画面とコンパクトな画面をスムーズに切り替えられるが、その折り曲げ方によって全く使用用途や目的が異なる。現在はガラケーのような「縦」に折るクラムシェル型と、本のように「横」に折るブック型の2種類があるが、同四半期で初めてブック型が全体出荷量の55%を占め、クラムシェル型を上回ったことも明らかに。
一方、Huaweiが中国市場に重点を置く一方で、
中国国内でシェアを伸ばすファーウェイとは打って変わり、海外市場ではHONORが世界シェアにおいて3%(1年前)→12%(今回)を記録したほか、「HONOR Magic V2」の好調により、中国外の出荷量は前年比12500%増と急成長を遂げている。
今後の推測として、クラムシェル型の成長見込みは依然として高いとも指摘しているほか、日本国内においても「Libero Flip」をはじめとした、比較的廉価な価格帯も2024年より活発になっており、折りたたみスタイルの浸透に注目される。また、惜しくも首位を逃したサムスン電子についても、昨年に続く「Z Fold/Flip」シリーズの最新世代が今年もリリースされるとの予測も立っており、巻き返しも期待されるなど、市場競争の激化が予測される。