ホビー大手・壽屋、直近は63%減益 「無職転生」フィギュアや直営店が好調もコスト増影響 “競合による競争激化”を懸念
ホビー商品の製造販売大手・壽屋(コトブキヤ)は15日に2024年6月期の決算報告にて本年1月〜3月における業績を発表。3四半期連結の売上高は前年同期比で20.2%減の106.29億円、営業利益は同63.6%減の7.14億円となり、2桁幅での減収減益だった。(通期予想に変更なし)
同社はアニメやゲーム等のIPコンテンツのホビー製品の企画販売および、直営店「KOTOBUKIYA」をはじめとした小売店運営を軸に展開。前年度と比較して、円安やインフレに伴う原材料費上昇等による製品仕入コストの上昇などが大幅減収につながったとしている。
前者のフィギュア販売については、同3ヶ月内で『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』「ロキシー・ミグルディア」や『【推しの子】』「有馬かな」等が好調に販売を伸ばしたものの、北米やアジアをはじめ不調となっており、海外販路による売上は減少した。
小売販売については、VTuberプロダクション『ホロライブ』のオフィシャルグッズを取り扱う「ホロライブコトブキヤショップ」を全店舗で、Virtual esports プロジェクト『ぶいすぽっ!』の公式ショップ「ぶいすぽっ!コトブキヤショップ」を秋葉原館に続き立川本店、日本橋(大阪)の2店舗で、それぞれ本年3月にオープンするなど大きな動きも。VTuber関連商材が堅調に成長したほか、訪日外国人客の増加によるインバウンドの押し上げもあり店舗売上は増加したという。
そして、同社が新たに展開を勧めている自社IPコンテンツの制作展開については、専門ブランド品「メガミデバイス」から連続して多数のホビー賞品を発売したが、「今般の美少女プラモデル市場における競合企業増加による競争激化」という現状に影響されたとして、伸び悩んでいるとした。
©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会
©理不尽な孫の手/MFブックス/「無職転生Ⅱ」製作委員会