App Storeでゲームエミュレータの公開が可能に―早速GBAエミュが登場、海外ですでにチャートイン


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Appleはこのほど、iOS/Mac向けの自社アプリストアであるApp Storeにおいて、アプリ公開の審査に関する規約「App Reviewガイドライン」を更新。これまで提供が認められていなかったコンソールゲーム機のエミュレータアプリの公開が可能になった。

更新されたApp Reviewガイドラインでは、新たに「4.7 ミニアプリ、ミニゲーム、ストリーミングゲーム、チャットボット、プラグイン、ゲームエミュレータ」という項目が追加。「レトロゲームのコンソールエミュレータアプリは、ゲームのダウンロードを提供できます。(一部抜粋)」として、公式に開発の提供が許可されることになった。

これを受け、規約更新のわずか一週間足らずで初のiOS向けゲームボーイアドバンスのエミュレータアプリが登場し、海外掲示板のRedditで話題に。同アプリはオープンソースにて公開されているiOS向け実装プロジェクト「GBA4iOS」をベースに開発しており、早くも米国内のApp Storeチャートでにランクインする注目を集めている。また、アプリには複数のディスプレイ広告が掲載されており、開発者は収益を得ているという。

「App Reviewガイドライン」より

なお、更新にあたり同規約には注意書きも複数追加されており、「デベロッパは、アプリで提供されるそのようなすべてのソフトウェアについて、(中略)適用されるすべての法令に準拠していることを確認することを含め、責任を負うものとします」として自己責任を促している。インターネットなどで著作者の許可無くアップロードされたROMデータをダウンロードは日本国内でも違法であり、この点はゲームエミュレータ自体の違法性の有無に問わず留意したい。

また、直近のコンソールメーカー、とりわけ任天堂はゲームエミュレータに対して厳しい姿勢を取っており、昨月3月にはNintendo Switchのゲームタイトルをパソコン上で動作させるエミュレータソフトウェア「yuzu」の開発者を提訴した上で、240万ドル(≒3.57億円)の損害賠償金の支払いに合意し、プロジェクトの公開停止を行ったことが話題になった。

この一件から開発者の間ではNintendo機のエミュレータ開発を忌避する動きが続出。Google Playストアにて100万ダウンロードを超えるAndroid向けゲームボーイアドバンスエミュレータ「Pizza Emulators」についても、開発者が自主的に削除。開発者は「難しい決断」を行ったとした上で、「私の家族が第一であり、アプリの開発よりも家族を優先することにしました。」と語っており、訴訟リスクは引き続き高いものになっている。

オタク総研編集部

著者 オタク総研編集部
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