AIが自動でVRアニメを作る「ハッチポットVR」が凄い!更なるVRの民主化へ期待【DCEXPO体験レポート】
11月17日から3日間幕張メッセにて開催された「DCEXPO」にプレス参加させて頂き、多くの先端技術を拝見して特に素晴らしいと感じたノーコードVRコンテンツ生成ツール「 Hatch-Pot VR(通称:ハッチポット)」をご紹介します。
Hatch-Pot VRとは
「 Hatch-Pot VR(通称:ハッチポット)」とは株式会社D’Artsが開発しているAIを活用したノーコードVRコンテンツ制作サービスとツールの総称です。
このサービスを使えばコードを書かなくても、脚本を作るように台詞やト書きなどを入力するだけで、AIが脚本に合わせてVRコンテンツを自動生成してくれます。
従来は、VRアニメを作るのに脚本、キャスティング、制作など多くの時間や手間をかける必要がありました。
しかし、この「ハッチポット」を使うことで、今までゲームやアニメを開発したことがない方でも、素早く数多くのVRアニメなどのコンテンツを発信していくことができます。
体験レポート&動画
非常に興味深い Hatch-Pot VRなのですが、デジタルコンテンツをテーマにした国際イベントDCEXPOにて実際にシステムや映像を体験させて頂きました。
※11月17日から3日間開催されておりInter BEE 2021と併催。デジタルコンテンツをテーマにスタートアップから有名企業・有名大学が出展している商談&トライイベントです。
直接記事を通じて体験できるようなコンテンツではないので伝えるのは非常に難しいですがプロが人力で作成したコンテンツと何の遜色もない優秀なクオリティでした。
アニメは約4分程度。一般的なノベルゲームのように台詞のスキップ機能に加え、VRコンテンツならではの空間認識を利用したキャラクターへ近づいたり360°方向見られたりととても没入感のある作品でした。
映像は「教室の前面付近で女子学生2人がお話をしている」というシーンで、感情や手の動きはもちろん、嬉しい!など台詞のときに教壇を歩くみたいな動作も観ることができました。
動きなども非常に滑らかで本当に自動で作っているのかと疑いたくなるレベルの仕上がりです。一般的なPCと接続できるHMDを使って体験でき、高クオリティであることに驚かされました。
実際に文字を入力して台詞や動きなどを生成して、プレイできるまで約1~2分程度で圧倒的な高効率なシステムであると実感しました。
文章ではうまく受け取りにくい方はDCEXPOの公式YouTubeにて開発者・株式会社D’Arts代表の高野さんによるインタビュー動画が見られますので是非ご覧ください。
AIが自動でVRアニメを生成
文やト書きから自動で動きを追加
専用ツールを利用して制作し、日本語テキストの自然言語処理を行い口の動き・表情の起伏・体全体の動きなどキャラクターに関する動作を自動で作成してくれるとのことです。
更にト書きのような書き方(以下画像参照)で細かく動作を指定することもでき、「プレイヤーの前に立っている」といった初期位置の指定・「歩く」や「こちらを向く」といった大胆な行動も反映できる。
Vimeoにソフトウェアのデモ動画があります。
▼制作デモ動画
Firebase上で駆動
このシステムはGoogleのXaaSシステム「Firebase」上で駆動しており、Firebaseで稼働しているシステム上にテキストを入力するだけで瞬時に自然言語処理などのAI処理が行われるとのことです。
プラットフォームとしての運営
実際に作成できたり試せたりできるツールですが、専用ツールは一般公開せず、契約クリエイターにのみ無償貸与する方針とのことです。1話あたり約5分のボリュームで作成し、Webコミックのように配信し、毎週1話ずつ…のような提供を行う予定だそうです。
CES 2022への出展も決定
また、世界最大規模のテクノロジー見本市CES 2022(米・ラスベガス)にてVRアニメビルダー「Hatch-Pot VR」の展示・デモを行うとのことです。
以上AIを活用したVRコンテンツ作成プラットフォームについて紹介させて頂きました。実際に試してこれはさらなるVR制作の民主化につながるのではないかと非常に期待できるサービスであるということをとても感じました。
メタバースなどがバズワードになっている正に今現在、さらなるVR・XRの一般浸透に寄与する子ではないかと取材して実感しました。
【プレス協力】Inter BEE 2021 / DCEXPO2021