相次ぐバッテリーの発火事故受けメーカーCIOが安全対策を公表 “半固体電池”の採用推進へ


相次ぐバッテリーの発火事故受けメーカーCIOが安全対策を公表 “半固体電池”の採用推進へ

モバイルバッテリー・スマホ向けアクセサリ類を販売するCIOは、昨今のモバイルバッテリーの発火事故が多発している状況を受けて、製品の安全性向上に向けた取り組みを発表。発火リスクの低い半固体電池を搭載した新モデルを2025年12月より順次投入する計画を明らかにした。

メーカーとして「当事者意識をもって」安全対策に取り組むとコメント

今夏、電車や飛行機などでモバイルバッテリーの発火事故が相次いで発生。誤った廃棄で処分場の火災などを引き起こすなど、公共インフラにも影響が及んでいる。

同社はこうした状況を受けて、モバイルバッテリーを販売するメーカーとして「当事者意識をもって誠実に行動していきたい」とコメント。

リチウムイオン電池を使用したモバイルバッテリーは高温環境や水濡れ、落下・衝撃といった条件下でリスクが高まり、時間の経過や繰り返し使用によりバッテリーセル(内部)が劣化することがある。

そのため、同社は真夏の車内など高温環境への放置を避けることや、膨張・変形・焦げ跡のある製品、過去に強い衝撃を与えた製品を即時使用中止するよう呼びかけた。また、長期間未使用の場合でも半年に一度の充放電・点検するようを推奨している。

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そして、今後はリチウムイオン電池よりも安全性や耐久性に優れるとされている「半固体電池」を採用した製品への置き換えを進めている方針も明らかにした。年末投入の新製品を皮切りに、2026年初頭より既存ラインナップを含めて、移行を開始する計画を示している。

また、社会貢献として自社製・他社製モバイルバッテリーの回収サービスを展開しており、2026年1月中を目途にスマートフォンやノートPCなどリチウムイオン電池内蔵機器の回収拡大も検討しているという。

なお、同社は今年1月より自社製品である「SMARTCOBY Ex01」の一部製造ロットにおける自主回収を実施中。対象製品が市場に残っている状況であり、製品の確認を呼びかけている。

同社は「モバイルバッテリーは非常に便利で、生活を豊かにするものです。安全を確保するための技術が業界や社会標準となるまで、正しい理解や適切な取り扱いをしていただけるよう努めてまいります」とコメントしている。

著者 テクノロジー/ゲーム担当
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