アフリカでもアニメーター育成推進へ 現地の雇用創出目指すプログラム、JETRO関係者らも協力
一般社団法人Arc & Beyondは、アフリカの2つのアニメ制作スタジオと連携し、現地のアニメーターを育成するアニメーション制作プログラム「TAIDOアフリカンアニメーションチャレンジ2026」を発表した。連携先はガーナの「Animax FYB Studios」とナイジェリアの「CR Motion Plus Ltd」で、2026年3月末にかけて実施される。
本プログラムは、アニメーション制作を通じて現地の文化や物語を世界に広め、アフリカにおける若者の雇用創出を目指す「TAIDOプロジェクト」の一環として行われるもので、同プログラムはArc & Beyondが主導し、日本貿易振興機構ナイロビ事務所の佐藤丈治氏らも協力している。
プログラムでは、参加する2つのスタジオのアニメーターが、京都芸術大学芸術学部教授の矢野浩二氏と客員教授の渡邉賢一氏、フリーランスアニメーション制作進行の大川恵実氏からメンタリングを受けながら、ストーリー作成からキャラクターデザイン、短編アニメーション制作に取り組む。
締めくくりとして2026年春に講評会を公開型のイベント形式で開催予定で、制作した短編アニメーションに対し日本のアニメーション制作関係者から講評やフィードバックを受けられる交流の機会を設ける。
Arc & Beyondは本プログラムの運営資金の一部を調達するため、10月23日からクラウドファンディングサービス「For Good」を通じて100万円を目標とする資金調達を開始した。
TAIDOプロジェクトリーダーの北畠未来氏は「アフリカの豊かな物語と、日本が培ったアニメーション制作の知見――TAIDOプロジェクトは、この二つを対等なパートナーシップで繋ぎ、アフリカの若者たちの『好き』を『夢ある仕事』へと昇華させます」とコメント。
一方のAnimax FYB StudiosのFrancis Y. Brown CEOは「このコラボレーションは文化的な取り組みにとどまらず、市場を拡大する触媒となり、アフリカ発の世界的な知的財産として、世界的な物語を再定義します」と、CR Motion Plus LtdのCEOであるJide Martin氏は「このプログラムでは、アフリカの才能ある人々が日本のアニメ業界と直接つながり、世界最高レベルのメンターから指導を受けて、スキルを磨きながら、独自の創造的なビジョンを世界に示すための架け橋となります」と期待を示した。