アニメ化商品にも影響…カドカワ、淫行疑惑認めた絵師が関わる書籍を絶版、回収へ


アニメ化商品にも影響…カドカワ、淫行疑惑認めた絵師が関わる書籍を絶版、回収へ
©2024 香坂マト/KADOKAWA/イフール労働組合

KADOKAWAは23日、公式サイトに声明文「イラストレーターがおう氏に関する報道と関連出版物の対応について」を掲載し、一連の対応を明らかにした。報道に基づき同氏本人に確認したところ、問題行為を本人も事実と認めたという。

KADOKAWAは当該イラストレーターが担当した複数の出版物について、紙書籍は回収・絶版、電子書籍は配信停止措置を取ると説明した。対象となるのは、『Selfe Girl がおう作品集』(紙・電子)、電撃文庫『ギルドの受付嬢ですが、残業が嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います(以下「ギルます」)』全1〜8巻(紙・電子)、同文庫の『ハレルヤ・ヴァンプ』全3巻(電子)。

『ギルます』は別イラストレーターに変更して再発売を予定「大変重く受け止め」

なお、今後『ギルます』は別イラストレーターで再発売の予定とのこと。発売時期は未定としている。

背景にはVTuberや人気絵師としての活動の中で、がおう氏による未成年者との性的な関係が暴露系配信者により告発され、SNSを中心に議論が拡大してきたことがある。本人も事件を認め、一部のSNSアカウントも消滅している。

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特に『ギルます』に関しては本年1月から3月までテレビアニメの放送も行われるほどの人気作で、問題なく配信されている。一方、TVアニメ製品「完全生産限定版Blu-ray」については、7月10日の発表によると「諸般の事情」により発売延期が決定。未発売の2巻分について、詳細な発売日は未定としており、クレジット等の変更対応などが想定されている。

今回の対応は、該当作品の著者や書店、アニメ制作委員会、ライセンシーら関各社からの多大な影響を鑑みたものとし、KADOKAWAは「大変重く受け止め」ていると謝罪文で述べた。

また、VTuber・結城さくな氏はXで、今後は同氏のイラストを使用しない方針を表明しており、「キャラクターデザインの権利は私自身が保有しております」として、使用ビジュアルの見直しを進めている。

著者 経済/社会担当
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