海浜幕張に2万人規模の大型アリーナ開発計画 利用者増で「京葉線大丈夫?」心配の声も

ヒューリックは1日、千葉県立幕張海浜公園に約2万人を収容可能な国内最大級のアリーナ施設の開発検討を開始すると発表した。開業時期は2030年を目標としており、施設のイメージ画像も公開されている。
同アリーナではヒューリックが資本提携とスポンサー契約を締結しているBリーグ所属プロバスケットボールチーム「アルティーリ千葉」のホームアリーナになる見込みのほか、音楽ライブやエンターテインメントイベント等での利活用も含めたマルチユース型の施設を目指す。
同社はこの施設について「世界の多様なエンターテイメントを発信することで、世界中の人々を魅了するグローバルアリーナを目指してまいります」と表明した。整備手法については、同社がアリーナを建築し、竣工後に千葉市へ寄附をする「負担付寄附」という官民連携の仕組みを検討していることも明らかに。
アリーナを核として周辺地域の賑わいをさらに高めるなど、地域のまちづくりに貢献していく考えを示した。
建設予定地も公開されており、JR京葉線の「海浜幕張駅」北口にある、千葉県立幕張海浜公園の北部エリアとなっている。幕張といえばライブや展示会といったイベントで広く用いられる「幕張メッセ」や、千葉ロッテの本拠地「ZOZOマリンスタジアム」で知られることから、今回のアリーナが建設されると、興行においてより存在感が増すことが見込まれる。
一方、この発表がなされると、野球ファンや幕張メッセ等をよく利用する様々な界隈から「京葉線の混雑具合がさらに凄いことになりそう」といった、交通の便を心配する声も目立っている。
前述の通り、海浜幕張駅の徒歩圏内にはスタジアム、展示場、ホールといったイベント施設が多い。そして、週末や休日には複数箇所で異なるイベントが同時開催されることがあり、イベントの開始や終了が重なるタイミングには海浜幕張駅に利用客が殺到。安全確保のため、改札内・ホームへの入場規制が張られるケースも少なくない。
海浜幕張には京葉線が乗り入れているが、現在でも混雑時の東京方面や府中本町方面の本数の少なさが指摘されている。京葉線はディズニーリゾートの舞浜駅や、ららアリーナ東京ベイ最寄りの南船橋駅もあり、今回のアリーナが建設されるとさらなる需要増が見込まれる。
なお、現在の計画によると、アリーナは幕張メッセとは異なり駅北口に建設予定となっている。この地点からは総武線や京成線の駅に徒歩20分程度で行けるほか、バス交通等も活用でき、一定の分散を図れる可能性もある。