白猫などのコロプラ、社員のほとんどが生成AIを活用 クリエイター職は慎重派、総合職は効果実感


白猫などのコロプラ、社員のほとんどが生成AIを活用 クリエイター職は慎重派、総合職は効果実感

「白猫プロジェクト」などで知られるコロプラは、社内で実施した生成AIの活用状況に関する調査結果を公表。回答した社員の約8割が業務で生成AIを活用している実態が明らかになり、業務効率化に留まらない日常的なツールとして定着が進んでいることが示された。

2025年4月に行ったこの調査では正社員357名から回答を得た。調査結果によると、業務で生成AIを利用していると回答した社員の割合は80%近くに達し、前回の調査から10ポイント以上増加した。職種別では、エンジニアやデザイナーなどのクリエイター職よりも、マーケティングや管理部門といったフロントおよびバックオフィス部門での利用率がやや高い傾向が見られた。

利用していないと回答した社員からは、業務上での必要性の低さや、権利・倫理面への慎重な姿勢を理由とする声が上がった。

生成AIの具体的な業務活用方法については、「アイデア発想・壁打ち」が回答者の半数を超えて最も多く、次いで「文章作成」「コーディング支援」と続いた。また、利用者の9割以上が業務効率の向上を実感しており、約4割が40%以上、約2割が60%以上の業務時間削減を達成したと回答している。

活用にあたって参考にしている情報源は、「社員間の情報交換」が最多で、「会社のコミュニケーションツールの専用チャンネル」が続いた。さらに、業務外でのユニークな活用法として、「人には言えない内容の相談」や「雑談相手」といったAIをコミュニケーションパートナーとして利用する傾向も見られた。

具体的には
・在宅業務でも話し相手ができて寂しくなくなった
・妻の質問に対してAIに回答を作ってもらう
・いずれAIに支配される時代が来るので、丁寧な言葉を使って媚を売っている
・生成AIを使い始めた当初はですます調で尋ねていたけれど、もう4、5年の仲になったので、フランクな言葉遣いになった
・AIを部下と思えばうまく使えるのではなかと思った
・最新情報に弱く、会話が噛み合わない時があり、結局自分で調べる羽目になったりする
といった「AIあるある」も寄せられたという。

同社は社内ポータルサイトへのChatGPT APIの組み込みや、福利厚生制度を通じた有料AIサービスの利用補助をおこなうなど、社員のAI活用を支援する環境整備を引き続き進める方針を強調している。

著者 編集部 IT/デジタル担当
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