新作『トライブナイン』サービス終了へ―リリース3ヶ月で異例の決断、先行投資回収に影響か

アカツキゲームスは15日、アクションRPG『トライブナイン』のサービスを2025年11月27日をもって終了すると公式発表した。2月20日の正式リリースから約3カ月という異例の早期終了となる。
同社は「サービス開始以来、より良いサービスを提供できるよう開発・運営に努めてきたが、今後のサービス提供について慎重に検討した結果、サービスの終了という決断に至った」と説明。具体的な終了理由については明言されていないが、事前に公開されていた新章「第4章」などの実装ロードマップの中止も同時に発表された。
また、5月15日15時をもって有償アイテムやデイリーパスの販売も停止。サービス終了までの期間は引き続きプレイ可能だが、今後のアップデートや不具合修正も行われない。
『トライブナイン』は、トゥーキョーゲームスとアカツキゲームスの共同プロジェクトとして展開され、『ダンガンロンパ』シリーズで知られる小高和剛氏が世界観設定を担当。荒廃した「ネオトーキョー国」を舞台に、アクション性の高いゲームシステムが特徴となっていた。現在までに累計プレイヤー数は1000万を突破していた。
しかし、開発において巨額の先行投資がかかったことや、収益面で期待水準が想定に届かなかったことなどが、運営方針見直しの背景にあったとみられる。実際、アカツキは2024年度に「新規ゲーム開発」に関する費用として59億7200万円を計上。これは同タイトルだけでなく「怪獣8号 THE GAME」 も含む数値だが、同年度以前からも費用計上されていたことを加味すると巨額な先行投資が行われていた。
SNSやコミュニティでは惜しみつつも「買い切り版で続けてほしい」といった要望が多く上がっている。サービス終了に伴う詳細なスケジュールや未使用の有償アイテムの対応については公式サイトおよびゲーム内で順次案内される予定。
©Akatsuki Games Inc./トライブナイン製作委員会