Steam DeckをTGS2022にて体験 起動速度など動画検証


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世界最大のゲームプラットフォーム「Steam」の携帯型ゲームデバイス「Steam Deck」を18日まで幕張にて開催中の東京ゲームショウ2022で試遊することができたので動画などで紹介する。

TGS2022で試遊できる!

一昨日から明日の9月18日(日)まで世界中のゲーム関連企業や関係者などが一同に会するゲームの祭典「東京ゲームショウ2022(以降「TGS2022」)」が開催されている。

幕張メッセ会場の中央部分に「Steam Deck」の体験ブースがあり、15分という時間制限はあるものの、実際に発売前の該当製品を体験することができた。

「Steam Deck」とは世界最大のゲームブラッドフォーム「Steam」から発売される携帯型ゲーミングデバイス。日本ではKomodoを正規販売店としており、価格は59,800円~で現在予約を受け付けている。

ストレージ容量や特典によって3モデルに分かれており、最上位機種は99,800円。

【動画】会場の雰囲気を紹介

実際に動画を見てみればわかるが、単なる新製品の発売前体験会ではなかった。スケートリンクに入るかのようなブース内への誘導と、ライブさながらの雰囲気で非常に面白い体験ができ、製品を触る前からワクワクした。これらの演出表現に米国企業らしさを感じた。

イントロダクションとしてSteam Deckについて解説動画が見られた。

素直にカッコいい

まず最初の数分でSteam Deckの筐体を舐め回すように見ていたが、ネット上の画像をなどで見るよりもかなり堅牢な作りとスタイリッシュさを醸し出していた。

ゲームパッドの左右にはそれぞれトラックパッドのような操作を行えるインターフェースが搭載しており、単純に押した感覚だけではなく、振動を用いた感覚提示を行ってくれた。

ゲーム背面の手で掴む部分にもインターフェースが搭載されている。

Steam Deckは”オープンなPCゲーム機”というコンセプトも兼ねており、キーコンフィグを変更できるといった部分以外にも本格的な改造も可能。海外ではPC並のヒートシンクを搭載する猛者も現れたという。マシンの改造が好きな人にも大変おすすめできると言える。

重さに関してだが、机の上に置いてゲームを操作するには全く手の負担になるといったことはなかった。あまり想定はされないが立った状態でゲームを操作した場合はかなり重いと感じる。

動作はサクサク、発熱そこそこ

実際に対応タイトル『DEATH STRANDING』を起動してみた。背景描写の処理が重い箇所での動作もカクつくことがなく、さすが「世界で最もパワフルなフル機能の携帯型ゲーミングPC」と謳うだけの性能であると感じた。

Steam Deckには16GB の大容量メモリーとAMDとの共同開発APUを用いることで、PC ゲームを快適に携帯型ゲーム機で遊べるよう工夫されている。

Steam DeckのOSはWindowsではなくVALVEなどと開発したLinuxベースのOS「Steam OS 3」を搭載しており、ゲームの最適化以外にもUIも最適化されており、「PCのSteamで遊んで続きはSteam Deckで」といった使い方もできるそうだ。

Steam Deckのために作られたUI

処理性能を要するにゲームの場合は発熱も発生し、排熱機構もしっかりしてるため、かなり背面が熱くなる。ニンテンドースイッチ感覚でプレイするのはあまりお勧めできない。ちなみにCPUは4コア8スレッドでTDPは4~15W。

上部の排気口はかなり熱い

ちなみに今回はWi-Fiに接続されていない状態で体験し、テイルズでも動作を確認しようとしたが何故かクラッシュしたため紹介することできなかった。その他『エルデンリング』なども対応タイトルとして遊ぶことができるので現地で体験してみたほしい。

30分くらい体験したかった…仕方ない!

起動速度など検証

PCゲームを携帯型のデバイスで動かすのは凄いとはいえ、「グラフィックなどは良くて当たり前」と思う方もいるだろう。そこで、今回はゲームを起動するまでにかかる時間も動画で撮ってきたので、合わせて軽く紹介したい。

別の対応タイトル『FINAL FANTASY VII REMAKE』をスタートボタンを押してから、操作が可能になるまでの時間を計測したところ、30秒程度だった。

本来、PCゲームであることを考えると多少遅くても許容範囲内ではないかと感じた。速度に関してはゲームによって差が発生したり、個人差もあるので購入する前に実際に触ってみることをおすすめする。

現地では体験会に参加するとノベルティとしてオリジナル手提げバッグと特製ブックレット・シール・キーホルダーなども貰える。

▶Steam Deck予約はKomodo公式サイトから
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技術仕様

最後にSteam Deckの詳しいスペックを表で紹介。発売前に体験できるのはとても珍しく非常に会場演出も面白いのでぜひ体験してみてはいかがだろうか。

プロセッサー AMD APU
CPU:Zen 2 4コア8スレッド2.4~3.5GHz
GPU:8 RDNA 2 CU, 1.0~1.6GHz
APU power:4~15ワット
RAM 16 GB LPDDR5
ストレージ 64/256GB eMMC・512GB高速NVMe
拡張ストレージ microSD対応
解像度 1280 x 800px(16:10)
ディスプレイサイズ 7インチ
リフレッシュレート 60Hz
ゲームパッド A B X Yボタン
十字キー
L&Rアナログトリガー・バンパー
メニューボタン
静電容量方式フルサイズアナログスティックx2
グリップボタンx4(割り当て可能)
トラックパッド 32.5mm触覚フィードバック付き角型トラックパッド(2個)
ハプティクス HDハプティクス
ジャイロ 6軸IMU
マイク デュアルアレイマイク
ヘッドフォン/マイクジャック 3.5mmステレオヘッドフォン/ヘッドセットジャック
デジタル DP over USB-C・標準USB-C
Bluetooth Bluetooth 5.0(コントローラ、アクセサリ、オーディオに対応)
Wi-Fi IEEE 802.11a/b/g/n/ac

市井

著者 市井
オタク総研媒体統括 兼 合同会社サブカル通信社執行役社長。専門領域はアニメ、テクノロジー(ガジェット)、プログラミング、コンテンツビジネス。PRプランニングやIP調達なども担当しています。新作アニメ、海外スマホ、東南アジア好き。