衝撃走る中華AIモデル、DeepSeekに続く新たな刺客「kimi k1.5」現る OpenAI o1に匹敵する性能実現


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中国のAIスタートアップが開発した大規模言語モデル「DeepSeek」が大きな注目を集めており、週明けの米国株式市場ではAI関連銘柄が急落するまでに発展している。そうしたなかで、DeepSeek-R1と同時期に発表され新たな中華系AIも注目されている。

「Kimi k1.5」はAIスタートアップ・Moonshot AIが新たに発表したマルチモーダル推論も得意とする大規模言語モデル。米・OpenAI社の「o1」に匹敵する性能を持ちながら、運用コストを大幅に抑制しているといい、DeepSeekと同様にウェブサービスとして提供されている。

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発表情報によると、このKimi k1.5は最大で12万8000トークンを保持できることで、長文の処理や複雑な数学問題で高品質な生成を可能にするという。また、マルチモーダル、つまりテキストやコード、画像を統合的に処理できることも大きな特徴であり、現状無料サービスで提供されているGPT-4やClaude 3.5 Sonnetと比較して550%のベンチマークスコアを出したと報告している。

ウェブサービスは「kimi.ai」というドメインで提供されており、ChatGPTやDeepSeekなどの類似サービスと同じくチャット画面がベースとなっている。k1.5モデルの利用やマルチモーダル機能は電話番号による会員登録が必要(日本番号OK)になっているほか、インターフェースはほとんどが中国語。

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現状ではベータ版とのことで、利便性という点ではGoogleログインが可能だったりアプリが用意されていたりするDeepSeekが数段便利といったところ。また、生成結果は言語の指定をしなければ中国語で返却されるほか、ウェブ検索機能も原則中国語の情報源しか活用されないため、プロンプトの工夫は必要だ。

また、利用規約の準拠法は中華人民共和国の法律になるため、DeepSeekと同様に情報取り扱いには注意したい。

著者 編集部 IT/デジタル担当
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