アップル、中国で“最新iPhoneを1万円値引き”異例の初売り 国内競合の台頭、需要減など背景か


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アップルは1月4日から7日までの4日間、中国市場において新年セールを実施。同社製品が最大800元の値引きが適用されることとなるなか「iPhone 16」も値引き対象であることが明らかとなり、稀有なセール内容が国内外で注目されている。

今回発表されたセールでは、iPhone 16シリーズのほか、iPhone 15、iPhone 14、MacBook Air、iPad Pro、iPad Air、Apple Watch、AirPods、Apple Pencilなども対象製品となり、WeChatやAlipayなど指定の決済方法を利用した場合、一部数量限定で値引きが受けられるというもの。

この中で特に注目されるのが昨年9月に発売されたばかりの最新のiPhoneも値引き対象であるという点で、最高位モデルであるiPhone 16 ProMaxならば500元(約1万円)が値引きされることとなる。

米国市場ではブラックフライデーなどの大型セールであっても新機種は値引き対象から除外されることが通例であり、日本国内で昨日1月2日から始まった「初売り」セールでも最大3万円分のギフトカード還元から「iPhone 16」は対象外になっている。

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本セールは中国国内でも話題になっているようで、一部の媒体やユーザーからはこの販売戦略の背景にファーウェイをはじめとする中国メーカーの台頭があると指摘されている。

ファーウェイが力強い復調見せる中国のスマートフォン市場

アップルは最近、中国のスマートフォン市場において苦戦している状況とされており、国際調査会社IDCが昨年発表した2024年第3四半期(7-9月期)の国内スマートフォン市場シェアでは、iPhone 16の発売によりやや持ち直したものの、現地メーカーに次ぐ第2位に。年間成長率では2桁成長を記録したvivo(21%)、ファーウェイ(42%)とは一転して微減(-0.3%)。

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IDC: Chinese Smartphone Market Continues Growth Streak with 3.2% Rise in 3Q24

同国内の高価格帯スマートフォンをめぐっては、直近よりファーウェイが復調傾向にある。一昨年に発売した自社開発チップ搭載の「Mate 60」を起点に最新フラッグシップモデル「Pura 70」も好調とされており、iPhoneシリーズの需要押し下げに少なからず影響しているものとみられる。

ちなみにファーウェイも既に昨年12月20日から大規模な値下げキャンペーンを開始しており、こちらは折りたたみスマートフォン「Mate X5」などや高価格帯モデルを対象に最大2,500元(約53,000円)の値引きを実施していた。

著者 編集部 IT/デジタル担当
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