今年のスマホゲーム市場は「ポケポケ」など日本勢が健闘…分析会社は「中国との競争が垣間見える」と総括


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グーグルが今月発表した「2024年Google検索ランキング」では「ゲーム」部門が設けられており、今年注目が集まったタイトルの数々がランキング形式で紹介された。

結果、最もGoogle検索されたタイトルとして「ポケポケ(Pokémon TCG Pocket)」が選ばれた。本ランキングは2024年1月1日から11月20日までの期間を対象としており、10月末リリースながらも首位を獲得した。以降、2位には「原神」の開発元として知られるHOYOVERSEによる新作『ゼンレスゾーンゼロ』が、3位には同じく中華系のパブリッシャーの『鳴潮』がそれぞれランクインし、注目の新作モバイルゲームが続いた。

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ポケモン、アイドルマスター…日本はIPタイトルのゲーム化に強い

このほか、モバイルゲームからは『学園アイドルマスター』が10位にランクインし、2024年に国内パブリッシャーがリリースしたタイトルは先の「ポケポケ」とあわせて2タイトルとなった。分析会社Sensor Towerの調査によると『学園アイドルマスター』の5月リリースからの累計収益は1.2億ドルを突破し、240万以上のダウンロード数を達成していた。「アイドルマスター」コンテンツは日本国内が主であるため、日本市場単独での実績を評価していた。

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また、同じく国内タイトルであり、ランキング上位で最も新参の「ポケポケ」は、わずか3週間ほどの期間で60万件近い評価数を獲得。分析によれば、同タイトルの特徴としてアプリダウンロードの流入元の8割が「直接」を占めているのが特徴的で、広告による誘導が10%以下と極めて低いという。実際、開発元であるDeNAは先日、ゲーム事業において、ユーザーの消費額が850億円以上であったことを明らかにし、そのうち4分の3ほどを同タイトルが占めていることも示唆されていた。

このランキングについて、Sensor Towerは日本と中国のパブリッシャー間での競争が強まっているとしたうえで、上位タイトルのうち「日本はIPタイトル(例:アイドルマスター、ポケモン、ドラゴンクエスト…)、中国は非IPタイトルとなっており、戦略や得意ジャンルの違いが垣間見えます」「日本と中国のパブリッシャーによる競争を物語っています」と指摘している。

著者 編集部 経済・社会担当
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