家族世帯の「テレビで映像視聴」は増加傾向に 共通の趣味を楽しむ新たな「お茶の間文化」も示唆=アマゾン調査
Amazonが今月12月に発表した「令和のお茶の間実態調査」の結果によると、家庭内でのコンテンツ視聴方法としてテレビ画面が56.7%と最も多く、半数以上が毎日家族やパートナーとテレビを用いて映像を視聴していることがわかった。全国の15歳から79歳の家族同居者1,400名を対象としたアンケートを行っていた。
テレビ画面を用いた視聴は増加傾向
「最も多いコンテンツ視聴方法」について尋ねた設問に対しては、テレビ画面との回答が56.7%を占め、次いでスマートフォンが26.1%、パソコンが11.9%、タブレットが5.1%と続き、テレビ画面でコンテンツ視聴を楽しむ人が最も多かった。さらに「家族やパートナーと一緒にテレビ画面でコンテンツを視聴する平均頻度」については、半数を超える55.1%が毎日と回答。家族やパートナーとテレビ画面の前に集まることが多いという傾向が明らかとなった。
また、家族やパートナーとの時間を重要視すると選択した66.8%の回答者に「ここ数年でテレビ画面での視聴機会」を問うと、増加したと回答した人は40.3%と、減少したと回答した人(9.7%)の4倍以上という結果に。個人デバイス使用が普及したりする中でも、家族やパートナーとの時間にはテレビ画面が重要な役割を期待され、「お茶の間」に回帰しようとしている傾向が見えている。
いっしょに「推し活」する動きも
そして近年注目ワードとなっている「推し活(タレントや作品を応援する活動)」に関する設問では、推し活を行っている人のうち、約3人に1人が家族やパートナーと共に活動している実態が明らかに。その94.1%がテレビ画面での視聴経験があると回答しており、推し活が現代の家族団らんを促進する要因となっているともAmazonは分析していた。調査では2025年に注目したい対象についても質問を実施。メジャーリーグ・ドジャースの大谷翔平選手が最多となり、以下日韓のアイドルやアニメキャラクターが続いた。
メディア専門家の境治氏は「YouTubeやストリーミングサービスの普及により、かつての『テレビ離れ』から一転、大画面での視聴を好む傾向が強まっている」と分析。「家族共有のリビングにあるテレビを介して、共通の興味を持つコンテンツを楽しむ新しい形の団らんが生まれている」と指摘している。
■令和のお茶の間実態調査
調査対象地域:日本全国
調査対象:家族やパートナーと同居している15歳~79歳の男女1,400名
調査期間:2024年10月10日(木)~10月15日(火)
調査方法:インターネット調査