国内外で「ホロライブ」人気VTuberの卒業続く…現役タレントも“多忙”に言及、ファンからは負担増加に心配の声
英語圏の大手VTuberプロダクション「ホロライブEnglish」に所属する「セレス・ファウナ」さんが、2025年1月4日をもって卒業することが1日、明らかになった。数日前にも同ホロライブから在籍タレントの「配信活動停止」が発表されたこともあり、一層の注目を集めている。
セレス・ファウナさんは2021年8月に同所ユニット「hololive English -Council-」の一員としてデビューし、約3年半にわたりライブイベントにも出演するなど、精力的に活動を続けてきた。しかし、1日のカバー株式会社の発表にて同氏の「卒業」決定が伝えられた。
本決定に至った背景として同社は「本人の意向を尊重し卒業の申し出を受け入れる形となり残念ではございますが、これまでの活動に深く感謝しております。」とコメント。自身の配信によれば「プロダクション運営側との方向性の違い」との言及もあった。活動期間は翌年初の1月4日までになると決定、YouTubeのメンバーシップ機能は4月まで提供される予定。
【Announcement Regarding Ceres Fauna's Graduation】 pic.twitter.com/km7M3pmqRT
— hololive production (English) (@hololive_En) December 1, 2024
この卒業発表は、11月末に行われた沙花叉クロヱさんの活動終了発表に続くものとなり、ホロライブにおけるタレント動向に改めて注目が集まっている。沙花叉クロヱさんの件で同社は新たに「配信活動停止」という活動終了の形を定義。ファンと自社双方にとって最善の選択を探っていたが、セレス・ファウナさんは完全な「卒業」を選択した。
引っ張りだこの人気が故に…在籍タレントも理解を示す
近年は「にじさんじ」のANYCOLORとともに国内2強事務所が東証に上場、世間的にも注目と期待が強まるなか、以前より度々見受けられた今回のような離脱について、ファンからはプロダクション運営における「タレントの負担増加」との課題を指摘する声が再び強まっている。
実際、先日の沙花叉クロヱさんの件を現役在籍VTuberのラプラス・ダークネスさんが取り上げた際、当人の卒業理由を聞いて「気持ちはわかる」と一部共感したことを明かした。詳細は配信を確認してほしいが、自身も配信内外で多忙を極めているようで、「配信以外の仕事がめっちゃ多いわけよ」「喉がどんなにきつくてもやらなきゃいけない時がある」と述べていた。一方で、仕事の引き受けや調整などは一定の裁量はあるとも伝えている。
こうした現場の声を受けてか、ファンからはプロダクションの経営戦略、とりわけ急速な拡大路線に人員やマネジメントが追いつけていないといった指摘も。一部のファンからはクリエイターの活動や健康面で悪影響ではないかとの心配が寄せられている。(参考までに、直近一年間の同社所属タレントの一人当たり収益は4億円を突破。四半期単位では初の大大突破だった。)
もちろん配信外の活動には飲食店チェーンといった異業種とのコラボレーションや、案件配信、音楽活動やメディア出演などが含まれているため、露出が増える活動はいちファンとして喜ばしい反面、限られた人数で高い収益を求められる環境がタレント個人にプレッシャーをかける状況になるのは良いこととは言えそうだ。
社内の人間から発せられたものではないため、社の内情は推察の域を超えられないものの、所属タレントからも多忙に言及されている以上、運営側の今後の対応が後に大きく影響するのかもしれない。