飲食店に観光業…スマホゲームの異業種コラボが急拡大。ウマ娘×KFC事例ではゲーム自体にも好影響
スパイスマートが実施したスマートフォンゲームにおけるコラボ施策の事例調査によると、近年は特に異業種間でのコラボレーション事例が増えているという。2024年の一年間でのコラボ総数のうち、対異業種が占める割合は31.1%にのぼり、2023年の24.1%から増加している。
同社によれば、直近のコラボ傾向としては依然、従来のアニメ、漫画、ゲームIPとのコラボが大多数を占める一方で、飲食店、小売業、観光業など、オンラインサービスの取り入れに積極的な業種を中心に融合が進んでいる。
飲食業とのコラボは限定メニューの投入やレシート応募キャンペーンといった、実店舗を活用した施策が行われており、ケンタッキーフライドチキンは「ウマ娘プリティーダービー」「原神」などとコラボしている。
『ウマ娘』と「KFC」のコラボでは、ネットオーダー限定のスペシャルセットを販売し、ゲーム内で限定サポートカードや回復アイテムを提供。さらに、3.5周年記念CMやラッピング店舗も展開し、ゲームのグロスランキングを1位に押し上げるなど、相互作用もみられたという。
そして、特に近年拡大している動きとして「位置情報」ジャンルゲーム×観光関連産業の事例があるといい、コラボ全体に占める割合が2022年には1%未満だったが2023年には35.0%、2024年10月時点で31.5%と大幅に増加した。
事例としては『信長の野望 出陣』による岐阜・福井・滋賀の3県を舞台としたご当地イベントを挙げた。ゲーム内キャラクターとともに、位置情報などを用いて3県の施設・史跡を実際に巡りチェックイン、ミッションクリアを目指す施策となっており、アクリルスマホスタンドがプレゼントされた。ウマ娘のようにセールスへの影響はなかったとしつつも、地方創生などの活用に期待されている。
(出所=LIVEOPSIS:イベントカレンダー コラボ期間前後のストアランキング推移)