『グリザイア:ファントムトリガー』は、フロントウイングが2011年に発売したPC用ゲーム『グリザイア』シリーズの後継作として、2017年に始動したプロジェクトです。PCゲームとして発売されると同時に、アニメーション作品としての展開も決定。2019年から2020年にかけてのOVAの劇場公開を経て、この度「テレビアニメ」として2025年1月よりTOKYO MX、BS日テレほかにて放送スタート。
舞台はかつて「少女たちの箱庭」と呼ばれた美浜学園が、国防組織「SORD(ソード)」の訓練校へと変貌した世界。銃や爆弾を扱う少女たちが、警察や自衛隊では解決できない危険任務に挑む「血と硝煙に彩られた物語」を描きます。監督は村山公輔氏、キャラクターデザインは「物語」シリーズなどを手掛けた渡辺明夫氏が担当し、バイブリーアニメーションスタジオによるアクションシーンが注目です。
前作「OVA」シリーズ危険な任務とともに描かれる個性豊かな少女たち
1月より始まったTVアニメですが、本作は前日譚として位置づけられているOVA3作(『SORD』『ソウル・スピード』『スターゲイザー』)をチェックしておくことで、より作品の魅力を体感することができます。SORDの隊員であり、ヒロインでもあるレナやトーカ、クリス、ムラサキらが任務に臨む様子が描かれており、2025年3月まで全てYouTubeにて視聴することができます。



特にプロローグとなる『SORD』では一般人の教師・有坂秋桜里が赴任するシーンから始まります。ゲームやシリーズ前作に関する事前知識がなくとも楽しめる内容になっており、事件に巻き込まれるエピソードを通じ、組織の闇と少女たちの覚悟を臨場感あるアニメーションで再現します。
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制作開始から約7年もの月日が経つなかで、今も変わらぬ魅力を放つOVA。ここではシリーズを通して描かれるヒロインたちをおさらい。各キャラクターを演じたキャストの皆さんに魅力を聞きました。

――レナの魅力を教えて下さい!
レナはまっすぐで一直線な性格が魅力ですね!マスターが大好きで、感情表現が多いです。その素直さがかわいいです。食べてる時も、本当にしあわせそうで、饒舌になるところは演じていても面白いところです。

――マキの魅力を教えて下さい!
強そうなお姉さんキャラですが、とっても単純でまっすぐで可愛らしい一面もある強い女の子です。口が悪いところや、美味しくゴハンを食べまくるところがとくに可愛いですね!ぜひ、ちゃんマキと呼んであげてください。笑
――作品全体を通じてのお気に入りのセリフはありますか?
第1話にてハルトが言っていた「真の弱者とは、弱者を笑う者である」 穏やかなシーンでしたが、いつの時代にも共通して言える大事なことだなと思います。 ちなみに同じ1話で、「どけどけ〜〜〜」といいながらグミちゃんと走り去るシーンがありましたが、楽しかったです。笑




――トーカの魅力を教えて下さい!
狙撃の名手のツンデレツインテール少女です。 憎まれ口ばかり叩きますが、素直になれないだけの頑張り屋さんです。 もう少し自分の命を大切にしてほしいです。

――グミの魅力を教えて下さい!
私が演じる九真城恵、通称グミは軍人気質な態度と言葉遣いが特徴で曲がったことが許せない真面目なタイプの狙撃手です。狙撃手としての腕はエリートですが、気持ちが優しすぎる面が仇となる時も…。見た目はおっとりしていて女の子らしくてとても可愛いです。とっても食べるのが早いのも特徴です。こんなに可愛いのに早食いなのはギャップがあって可愛いですよね♪キャラクタービジュアルもグミのほんわかした雰囲気が出ていて可愛いです♪




――有坂先生の魅力を教えて下さい!
気が弱く、赴任当初は生徒達の言動に戸惑うばかりでしたが……直向きな姿勢&持ち前のガッツで日々成長中です!A組の生徒や、他の教員達とは全く異なるTHE一般人な彼女の起こす化学反応には目が離せません。常に人の気持ちをしっかり考えて行動できる一生懸命な彼女の姿にはきっとあなたも心動かされるはずです。
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ここからはTVアニメで活躍するキャラクターにスポットを当て、キャストの皆さんにインタビュー!
『マザーズクレイドル』編手に汗握るテロ事件!絆を深めた二人の少女に迫る

この度はじまったTVアニメはまず、第1話から第3話まで『マザーズクレイドル』編が展開されます。ここでは美浜学園A組に初等部のタイガが配属され、前線での戦闘要員ではないクリスが上官として任命されるところから物語が幕を開け、気の強さを出しつつも体力づくりに励むタイガ、そしてそのひたむきな姿勢にクリスが何らかの感情を抱くことに…。
そうしたさなか、第2話ではタイガが研修中の医科大学でテロ事件が発生。新興宗教組織のテロリストがウイルスの入手を企て起こした騒動をきっかけに、緊迫感が一気に込み上がります。そんな手に汗握るアクションシーンを彩り、絆を深めた二人のキャラクターの魅力をキャストに伺いました。

――クリスの魅力を教えて下さい!
みんなの母という立ち位置で、常に肝が据わっている印象です。基本的にちょっとやそっとでは動じませんが、彼女にも抱える過去はあり…辛かったり悲しかったり悔しいという感情が無いわけでも理解できないわけでもない。でもそんな弱みを見せず強く生きる彼女は、私にとってとても魅力的です。
――メインで活躍した『マザーズクレイドル』編での見どころは?
動じない性格のクリスですが、大切なものを失う怖さはあり、自分では制御しきれない部分もあるということを今回は知ることができて、何だか少し嬉しかったです。彼女も完璧な人間ではなく、弱い心と闘いながら生きている一人なんだな…と。それでもしっかりと一歩一歩前へ進もうとする彼女が私は好きです。



――作品全体を通じてのお気に入りのセリフはありますか?
トーカの「意味のない弾は撃たないわ」が好きでした。この言葉が…というより、このシーンの一連の流れが。なるほど!トーカらしい考え方だし、やり方だなと思いました。キャラクターそれぞれによって闘い方が信念が違うところも、この作品の好きなところです。自分のセリフではタナトスに言う「いじわる…」と「私が生き残った意味は…これから私が自分で作って行こうと思う…」が好きです。

――タイガの魅力を教えて下さい!
ちっちゃな体におっきな態度、敵味方分け隔てなく手を差し伸べる戦場のメディック天使、それがタイガ様です。その手が救いとなるかならないかは別として意志を貫く…というのがタイガ様に秘められたテーマのひとつなのかなという気がしております。普段は背伸びしていたりわたしよりもはるかに頭の良い大人びた子ですが、食べ物が絡むと子供らしい一面が見えて大変可愛らしくもあります。
――メインで活躍した『マザーズクレイドル』での見どころは?
やっぱりタイガの成長だと思います。初登場からすでに成熟して達観したところのあるタイガが、逆に年相応の子供になるための成長と試練を描いてくださっているので、そこを見守って頂けたら嬉しいです。
…個人的には幼いタイガがぶつかる試練としてはハードすぎて台本を読んでいて心が苦しくなる事も多かったのですが、それでこそグリザイアだと思うのでそこも併せて楽しんで頂けたらと思います。



――タイガのお気に入りのセリフは?
「仙石の女はこの程度で音は上げん!」
この台詞にタイガの生い立ちや覚悟、逞しさがぎゅっと詰まっていて本当に格好良いなと思います。タイガ様に一生着いていきます。
『ファントムブレード』編姉妹の過去が明らかに!『ファントムブレード』編で揺れる姉妹の絆
テロ事件も無事解決しクリスも怪我から復帰した第4話、物語は『ファントムブレード』編に入り、海外から帰還した諜報担当のムラサキの姉・ユーキが登場します。
気さくで社交的な性格とハルトとの親密な関係にレナも戸惑いを見せる一方、ムラサキはユーキの帰還を機に様子がおかしくなり…。ハルトが語る「2人の出会いのエピソード」を通じ、姉妹の複雑な関係性に焦点が当てられます。
ここでは『ファントムブレード』編で繰り広げられた、姉妹の魅力をそれぞれのキャストに聞きました。

――ムラサキの魅力を教えて下さい!
ロシアン忍者のムラサキさんです。ロシアン忍者って何でしょうね。能力的にすごい部分はたくさんありますが、一つ何かあげるなら変装が得意です。口調も言動もつかみどころがない、謎多き彼女ですが、そのつかみどころのなさが魅力でもあります。
ゲームやカイジュウが好きだったりしますが、そういう外側のところではないもっと一番内側の部分で、個人的にメインキャラクターの中で一番幼い気がしています。
――メインで活躍した『ファントムブレード』編での見どころは?
いつも飄々としているムラサキが見せるいろんな表情、なかなか壮絶なムラサキとユーキの過去、二人のお互いへの想い、そしてハルトへの想い…と、注目ポイントだらけです。
ゲーム収録の時も、サキの切実な想いや、姉者の優しさに、台本をチェックしながら泣いてしまった覚えがあるのですが、その時には想像するしかなかった姉者の姿をアニメではしっかり見られて、声が聞こえて、嬉しかったです。
アフレコの時も佐々木未来さんにその気持ちを伝えたくて仕方なかったのですが人見知りを発揮してしまいました…。そしてハルトへの「届かなさ」もアニメで改めて感じて、切なかったです。あと、幻には幻で…という最後の解決方法(?)も好きです。
――作品全体を通じてのお気に入りのセリフを教えて下さい
シリアスなシーンでもそうでないシーンでも本当に素敵なセリフだらけなのでお気に入りを選ぶのがなかなか難しいのですが…、第1話からバンバン飛び出すハルトの「最強の武器とは折れない心と何度でも立ち上がる勇気です」「真の弱者とは、弱者を笑うものである」などの名言はもちろん、ムラサキとユーキの「あねじゃ!」「な〜んじゃ?」みたいなやりとりも大好きです。

――ユーキの魅力を教えて下さい!
ムラサキのお姉ちゃんです!世界を飛び回るニンジャです!ゆるくて軽くてイタズラ好きで掴みどころのない性格ですが、実は妹思いで優しいんですよね。スタイル抜群で見た目はもちろんですが、話し方もおっとりしていて色っぽい!甘いセクシー感を意識して演じています!ハルトに対しての言動もいつも直球!そんなところが魅力ですね!
――メインで活躍した『ファントムブレード』編での見どころは?
突然、美浜学園に帰ってきたユーキにムラサキを始め、みんなが掻き乱されていました。ユーキの性格、過去の影響からの変化、そしてムラサキとの関係性。ユーキの事を知る事ができて胸がキュッと切なくなるシーンも多かったですよね。過去のムラサキとのバトルシーンは悲しいけれど大迫力なので注目していただきたい!ユーキの決意を感じてほしいです。



――作品全体を通じてのお気に入りのセリフを教えて下さい
ムラサキへのセリフで1番好きなのは4話の「当たり前でしょたった一人の妹なんだから」です。複雑な姉妹の関係性の中でも妹への想いが感じられて好きなセリフです。
ハルトとのシーンのセリフで1番好きなのは5話の「ダジャレだよ」です。緊迫感のある中でのセリフですが、ユーキの不安とハルトへの信頼が入り混じっていて印象深いシーンです。
『ブルーエストブルー』編明かされるハルトの過去!回想で描かれる少女と少年の物語
第6話からは、姉妹の絆を描いたこれまでとは一転、時はまだSORDが「ファントムトリガー」と呼ばれていた頃へと遡り『ブルーエストブルー』編が始まります。このエピソードでは実験により生まれたハルトが小さい頃から懐いていた美浜学園の生徒のひとり、蒼井アオイと成長する様子が描かれます。
日々、裏稼業をこなしながら慣れない子育てに振り回されるアオイが故に、常軌を逸する育て方が見どころとなっています。そして、いかにして「蒼井ハルト」という存在が生まれたのかが明かされます。ここではそんな過去のお話から、メインで活躍したアオイ、そして本作を通して描かれるイチルやハルトをピックアップ。演じたキャストの皆さんに魅力をお伺いしました。

――ハルトの魅力について教えて下さい。
ハンドラー(伝習員)としてレナやみんなの指導もしながら、腕(暗殺スキル)もちゃんとある強い人です。優しくも温厚ではあるのですがドSな所もちょいちょいありつつその使い分けが絶妙な所がたまらないし時々何を考えているのか、どこか影を感じる脆さが見える所も合わせ持っているのが逆に人を惹きつける彼の魅力だと思います。



――メインで活躍された『ブルーエストブルー』編の注目ポイントやご感想を教えてください。
全部なのですがやはりハルトやアオイやエニシについての過去が明かされるのが最大のポイントだと思いますね!僕自身もハルトを演じながらえ!?そうだったの!??そんな事があったんだ!!!って知る事が沢山あったので(笑)
あと、初めてハルトが涙を流すシーンがあるのですがそこはアオイに対する思いを全て込めたのでぜひ観て頂きたいです。さらに、赤ちゃんハルトがアオイの背中におんぶされながらバイクに乗っているのですがその時の赤ちゃんハルトの表情をぜひ観て頂きたい!!!
全体的に6話、7話はずっとドキドキが止まらないです!!!
――『ブルーエストブルー』編の中で印象的だったセリフはありますか?
お気に入りと言うか自分的にグッときたのが第6話の一縷さんがアオイに向けたセリフで「人を殺すのが上手い奴は、人を生かすのもうまい。」このセリフが響きましたね。何故かなって考えた時にそうか!今のハルトにもそれが自然と受け継がれているなって自分でも納得させられてしまったセリフでもあるし、勿論、ハルトだけでなくレナ達全てのキャラクター達にも響く言葉なんじゃないかなとも思ったからです。

――アオイの魅力について教えて下さい。
一般常識外で自分のルールに沿って自由に生きる人。常に自然体で裏腹なことがほぼない事も魅力のひとつだと思います。飄々とした姿を演じるのがとても楽しかったです。



――メインで活躍された『ブルーエストブルー』編の注目ポイントやご感想を教えてください。
普通の人生からしたら非日常なエピソードなのに、不思議とそれが自然な日常として感じられるところ。流れるように当たり前のように見届けられてしまう演出がみどころですね。

――イチルの魅力について教えて下さい。
いつもけだるげで飄々としている学園の偉い人。人に悪戯してみたり本音をズバズバ言ってみたり、自分に嘘がない人だなぁと演じていて思いました。抱えてるものは多いですけどね…昔馴染みのミンちゃんとの関係性がとても好きです
――注目しておきたい『ブルーエストブルー』編の見どころはありますか?
過去にどんなことがあったのか。そしてアオイと一縷の関係性もとてもよくわかる話数だと思います。あと赤ちゃんハルトかわいい。翻弄されるみんなも可愛い。





――お気に入りのセリフについて教えてください。
一縷さんの「人を殺すのがうまいやつは人を生かすのもうまい」でしょうか。
もっと身近なことですけど、人は人の傷つけ方を知っている、または傷ついたことがあるからこそ人に優しくなれるんだと私自身も思っているので。
そして、『ブルーエストブルー』編を彩るのはこれだけではありません!ここではさらに物語のカギを握る、エニシ&クロエについてもキャストから魅力をお伺いしました。

――エニシの魅力について教えて下さい。
エニシはちょっと茶化したりシニカルな発言をしつつも基本的には真面目な真っ直ぐな人だと思ってます。頼りになる大人のひとという感じでしょうか。

――クロエの魅力について教えて下さい。
エニシさんを守る為に動き、いつでも表情や態度を変えることのないクール美人さんです。仕事とオフの切り替えが見られない完璧そうな人ですが、コーヒーを淹れるのは得意ではないみたいです。それでもコーヒーを準備してくれるのが可愛らしい部分だなと感じています。
作品情報・オンエア詳細気になる活躍はTVアニメを要チェック!
以上、各編にて活躍した個性豊かなキャラクターの面々を紹介しました。少女たちの活躍と、その裏に秘められた過去や葛藤が、重厚なストーリーと迫力のアクションシーンで描かれるTVアニメ『グリザイア:ファントムトリガー』。魅力的なキャラクターたちの活躍、そして彼女たちの関係性がどのように変化していくのか、今後の展開から目が離せません。ぜひ、最後まで彼女たちの物語を見届けてください!
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TVアニメ『グリザイア:ファントムトリガー』作品情報
『グリザイアの果実』から数年後…
かつて少女たちの箱庭だった「美浜学園」は国防を担う人材を育てるSORD(ソード)訓練校へと生まれ変わった。拳銃を使用するレナ&マキ、狙撃を得意とするトーカ&グミ、爆弾と情報処理のクリス、諜報活動担当の忍者ムラサキ。彼女たちは、警察や自衛隊には解決できない事件にあたり、危険な活動を繰り返す。これは、血と硝煙に彩られた少女たちの物語──
原作:フロントウイング
監督:村山公輔
キャラクターデザイン/総作画監督:渡辺明夫
音楽:藤間仁(Elements Garden)、竹田祐介(Elements Garden)
アニメーション制作:バイブリーアニメーションスタジオ
プロデュース:フロントウイング/WOWMAX
OPテーマ:上杉真央「ゼロ・イグニッション」
EDテーマ:南條愛乃「ダンデライオン」
レナ:内田真礼、トーカ:佐倉綾音、クリス:名塚佳織、ムラサキ:種﨑敦美、マキ:南條愛乃、グミ: 三森すずこ、タイガ:高森奈津美、ユーキ:佐々木未来、有坂:井澤美香子、ハルト:代永翼
©Frontwing/Project GPT