7-9月のタブレット市場は大幅に出荷増 アップルは3割シェア、アマゾンはセール販売で倍増
国際調査会社のIDCが発表した2024年第3四半期(7-9月期)の世界タブレット出荷台数レポートによると、総出荷台数は3,960万台と、前年同期比20.4%増と大きく伸ばした。低迷した2023年から回復しつつあり、メーカーによる新製品投入や販促活動が追い風となった。
本第3四半期は複数の大手メーカーがタブレット製品の新型を投入したことも全体の増加につながった。特に、次点を大きく離し市場シェア31.7%を占めたアップルは同1.4%増の1,260万台を出荷。新しいiPad Airモデルの投入により伸長した一方、高価格のiPad Proは新興市場でパフォーマンスが振るわなかったという。
次いで市場シェア17.9%を獲得したサムスンは同18.3%増の710万台と大きく伸ばした。同社は「Galaxy Tab S10 Ultra」や「Galaxy Tab S10+」といった高価格帯のタブレットを投入し、AIによる機能強化も行った。低価格モデルのGalaxy A9も好調で、ビジネス用途への活躍も見られる。
そして3位にはAmazonがランクインし、タブレットならではの結果に。同111.3%増の460万台を出荷し、市場シェア11.6%を占めた。AmazonはKindleシリーズのタブレットを同社セール時に安く販売する手法で知られており、今回の大幅増はプライムデーなどの販促が影響している。
その後はファーウェイが同44.1%増の320万台を、レノボが同14.7%増の300万台をそれぞれ出荷した。中国と西ヨーロッパでの業務用市場の好調が売上増につながった。
IDCのアナリストは本調査にて、AIが搭載されたモデルの登場に注目しておりり、Microsoftの「Surface Copilot+」をはじめ、各社がAI機能の強化に取り組んでいると紹介。「教育、エンターテインメント、医療など、タブレット市場には魅力的な成長機会がある。AIによる機能強化でユーザー体験の向上が促進され、それがさらなる成長につながるだろう」と述べた。
IDC: Worldwide Tablet Shipments Increase by 20.4% in Q3 2024, Reaching 39.6 Million Units