Switch後継機の「現行タイトルも遊べる」仕様の狙いとは?プレゼンや質疑応答で関係者が言及
任天堂は6日、年度内の正式発表を予告している「Nintendo Switch後継機種(仮)」に関する新情報を発表。現行のSwitchタイトルが新機種でも遊べる仕様であることが明らかになった。
新機種ではSwitch向けに発売されたタイトルが引き続き遊ぶことができるほか「Switch Online」も継続して提供されることがわかった。後継機は本年5月に初めて発表されて以来、新情報に目立った動きが見られていなかったこともあり、この発表内容は大きな話題となった。
そして同日夜、同社の四半期決算説明会・経営方針説明会中の質疑応答で本件に関する情報が言及された。質疑応答では、本件に触れた上で「(既存プレイヤーにとって)後継機種の発売後すぐに新しいハードウェアを購入する動機が弱くなるのではないか」との質問に対し、古川代表取締役社長は
「Nintendo Switchは大変多くの方に手に取って遊んでいただいており、お客様がお持ちのNintendo Switch向けソフトウェアをNintendo Switchの後継機種でも遊べるようにするのが最適であると判断しました。それによって、お客様にお買い上げいただいたお手元のゲームを継続して楽しんでいただくことや、Nintendo Switch向けに発売している豊富なラインアップの中から、次に遊ぶタイトルを選んでいただくことも可能になります」と回答した。
同日公開のプレゼン資料中には「お客様との接点の強化」に注力する中で、過去ハードでは「新しいゲーム機をお買い上げいただくタイミングでお客様との関係が⼀度途切れてしまう」現状があると説明。これを踏まえ、今後は先の「Switch Online」の対応を含め、3億6,600万IDを有するニンテンドーアカウントの活用を進める方針だ。
なお、新機種の開発に関しては「ユニークさとソフト開発のしやすさのバランスをどのように意識しているのか」との質問も行われると、「ユニークなものを世の中に広げていくことも私たちがこれまで大切に取り組んできたことですので、(中略)今後も任天堂らしい商品を作っていきたいと思います(塩田取締役)」と述べていた。
また、宮本茂フェローは新機種展開も含めた、研究開発費の増加への対応についても言及。「実際に開発規模は大きくなっていますので、それに伴って費用が増えていくことは避けられない側面がある」と述べつつ、「全ての商品にコストをかける必要はなく、ゲームにおいても、今の技術があれば少数の開発者かつ短い開発期間で面白いゲームをつくることも可能です。こういった考えを見失わないことも大事だと考えています」と強調した。
参照:2025年3月期 第2四半期決算説明会/経営方針説明会 質疑応答(要旨)
www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2024/241106_2.pdf