『STEINS;GATE』15周年単独ライブで新作“リブート”発表に歓喜 主人公役・宮野真守は12年ぶり出演【レポート】
ゲーム「STEINS;GATE」の発売15周年を記念したライブイベント『STEINS;GATE 15th LIVE – ONE WORLD -』が27日、森のホール21 大ホール(千葉県松戸市)にて開催。今回は『STEINS;GATE』“ラボメン”キャスト7名と、アーティスト4組が出演し、歌唱や新作発表などで盛り上がった。
『STEINS;GATE』(シュタインズ・ゲート)は2009年10月15日に発売されたゲーム。科学的な考察に基くタイムリープを主軸にしたストーリーや宮野真守、花澤香菜、関智一、今井麻美ら豪華声優陣の起用で話題を集め、テレビアニメ化で世界的なヒットを記録。本作が関連する大型ライブイベントは2020年1月開催の『科学ADVライブ S;G 1010th ANNIVERSARY』以来約4年ぶり、『STEINS;GATE』のみにコンテンツを絞ったライブは初となる。
開幕は「スカイクラッドの観測者」。時空を超えた円卓会議が始まる
まあた、主人公・岡部倫太郎役の宮野真守は2012年に開催された「科学アドベンチャーライブ」以来の出演となり、2019年に開催予定であった10周年記念が台風により開催中止となった為、実に12年振りとなるライブイベント出演となった。
ステージが開幕するとまず、いとうかなこが登場し「スカイクラッドの観測者」からスタート。15年前に発売されたXbox 360用ゲームのオープニング曲で、TVアニメでも挿入歌として使用された『STEINS;GATE』シリーズはじまりの曲として知られる。
曲の終了とともにステージ上にはキャストが集結し、続いてはボイスドラマ「既視回想のラウンドテーブル」へ。スクリーンに映し出されたゲーム画面は、今回のボイスドラマ用に『STEINS;GATE』メインライターの林直孝が書き起こした特別バージョンになっている。(ストーリー詳細は記事下部参照)スクリーンのゲーム画面には用意されていない多くのアドリブも飛び交い、場内は爆笑を誘った。
ボイスドラマの後は、いとうかなこの「宇宙エンジニア」(PSP用ソフト OPテーマ)からライブパートが再開。続いてAyumu(Zwei)が「LAST GAME」「ライア」と、2曲のバラードを歌い上げ、しっとりと雰囲気で歌い終わると、純情のアフィリアを呼び込み、観客を巻き込んでのわっしょいコールが展開。「La*La*Laラボリューション」「禁断無敵のだーりん」を歌い踊って、ステージを楽しく盛り上げた後、次に登場したのは、一転して独自の世界観を持つファンタズム(FES cv.榊原ゆい)。
「刻司ル十二ノ盟約」(TVアニメ「シュタインズ・ゲート」エンディングテーマ)、「運命のファルファッラ」(Xbox 360ソフト「STEINS;GATE」EDテーマ)を妖しくも力強く歌い上げ、世界観に惹き込むような歌声で会場を魅力した。
クライマックスに今井麻美も登場、そして『RE:BOOT』サプライズ発表
そして朗読劇にも登壇し会場を盛り上げた今井麻美がアーティストとして登場。スピード感あふれる「World-Line」(TVアニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』後期EDテーマ)をクールで歌い上げる。アーティストとしての出演が発表されていなかった為、うれしいサプライズに。その後の彩音によるソロステージでは「邂逅のフェタリテート」(PS Vita『STEINS;GATE 線形拘束のフェノグラム』OPテーマ)、「フェノグラム」(同作 PS3 & Xbox 360版 OPテーマ)を続けて披露し、重低音が響くバンドサウンドと彩音の甘くハスキーな歌声が会場を席巻した。
全アーティストの歌唱が終わると、いとうかなこが再びステージに登場。「ファティマ」(TVアニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』OPテーマ)、そして、「Hacking to the Gate」(TVアニメ『シュタインズ・ゲート』OPテーマ)を歌唱。大きな盛り上がりを迎えての終演かと思われたが、ステージにMCを務めるニッポン放送アナウンサーの吉田尚記が登壇し、ステージに再びキャストが呼び込んだ。
企画コーナーなどが展開されたのち、関連情報の告知が挟まれると、場内の照明が落ち、予告なくスクリーン上にムーーが始まった。スクリーンには見たことのない新規イラストが登場。『STEINS;GATE RE:BOOT』のタイトルが映し出され、新作品としての展開が明かされた。
アーティスト達が登壇し、出演者全員がステージ上に揃った。そして、観客席を背に記念写真を撮影。迎えたエンディングでは、出演者を代表して宮野真守が挨拶をし、作中でおなじみ「エル・プサイ・コングルゥ」の掛け声とともに、場内に金色のテープが舞い、ステージは終演を迎えた。
■イベントボイスドラマストーリー
その物語は、2024年からタイムリープを繰り返して2010年に戻ってきた岡部倫太郎によってもたらされた。2024年からタイムリープを繰り返して2010年に戻ってきた岡部倫太郎。岡部によると、2024年にはビルの老朽化によりラボメンは問答無用で追い出されたという。岡部は、その状況を回避するために“円卓会議”を招集し、対策を話し合おうとするが……やはり通常営業のラボメン達。このやり取りに安心感を抱きつつ、この15年を振り返りながら進んでいった。スクリーンのゲーム画面には用意されていない多くのアドリブも飛び交い、場内は爆笑の渦に包まれ、またしても会議は踊るのであった。