「iPhone 16」は“価格据え置き”の嬉しい報せ、実際は本当に魅力的?Appleレートと更新点を比較


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米Appleは日本時間の10日深夜、最新スマートフォン「iPhone 16」シリーズ4製品を発表。新モデルは人工知能(AI)機能「Apple Intelligence」に対応し、新開発のA18チップを搭載。カメラ性能も大幅に向上している。

展開機種は無印、Plus、Pro、ProMaxで、前モデルと比較した場合、前者2機種が上位と相対して魅力的となっている。新たに搭載されたA18チップは、前モデル比で30%高速化。最新のAAAゲームタイトルにも対応するなど、ゲーミング性能も向上が図られた。

また、高性能化にともないAIによる自然言語処理や画像認識機能が強化された。文章の要約や校正、音声の書き起こしなどが可能となった。カメラ機能では、48メガピクセルのFusionカメラを採用し、カメラ配置を更新することでApple Vision Proと連携した立体視可能な「空間写真」の撮影も可能に。インターフェース面ではアクションボタンの実装や、カメラコントロールと呼ばれる撮影関連ボタンが加わった。

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そして注目ポイントである価格面についてだが、全ての機種において前モデルからの据え置きという、ある意味でのサプライズとなった。
iPhone 16は124,800円(税込)
iPhone 16 Plusは139,800円(税込)
iPhone 16 Proは159,800円(税込)
iPhone 16 Pro Maxは189,800円(税込)
とそれぞれ設定されている。

“Appleレート”も据え置き、過去機種値下げも慎重に

iPhoneなどのアップル製品は海外商品であるため、ドル円の外国為替を考慮する必要があり、過去数モデルで続いた値上げは円安相場が大きな影響を与えている。ただ、過剰な円安相場では買い控えをはじめとした消費行動に大きな影響を受けるため、地域によって価格を増減させ為替の影響を抑えることもあある。特に、国内外の商品価格をもとに算出した実質的なドル円レートはしぱしば“Appleレート”と呼ばれている。

たとえば今回のiPhone 16(無印)を例に取ると、税込価格124,800円を税抜に変換、米国価格の799ドルに換算した場合、約142円がそのAppleレートとなる。

これは本日9日周辺の「1ドル≒143円」相場におおよそ準じたものとなっているが、価格が同じ=Appleレートが同じiPhone 15では相場が「1ドル≒147円」であった。

当然、前モデルと比較してA18チップ搭載などの実装により性能は向上し、これに伴う値上げなども予想されていたが、乱高下する現状や各種レートを加味すると、おおよそ理想的な価格設定になっている。

また、これに伴い現行機種から退いた価格モデルの価格も一部更新。iPhone 15シリーズは1万円を超える値下げとなった。ただ、2025年から日本でも提供が予定されているApple Intelligenceの対象にならないモデルもあるため、型落ち購入か、新型購入かを迷う場合はその点にも注意したい。

著者 編集部 IT/デジタル担当
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