TVと異なる魅力で新発見も?劇場総集編『ぼっち・ざ・ろっく!Re:Re:』コメディ満載で「結束バンド」の物語を楽しもう


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2022年に放送され、一大旋風を巻き起こしたアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』を再編集し、前後編に分けた『劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく!Re:Re:』が本日2024年8月9日(金)に公開された。アニメ放送時から熱狂的なファンが多いこともあり、前編『Re:』は興行収入が5億円を突破 、今回上映される後編『Re:Re:』も期待が高まるところだ。

当日0時より最速上映も行われた本作。TVシリーズを再編集したものとなっており、アニメを視聴していた方は既にストーリーや展開を知っているはずである。しかし劇場で観ることにより、テレビで視聴した時とは違う“魅力”を体感することができた。本記事では『劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく!Re:Re:』を通し“劇場で鑑賞する良さ”について追求していく。

大画面で『ぼっち・ざ・ろっく!』の世界観を堪能

劇場で映画を観る最たる利点はやはり“その作品を観ることだけに集中できるところ”ではないかと筆者は考えている。何にも邪魔されず大画面で堪能することにより、作品の物語や世界観に没入し、面白さがグッと増すのだ。

自宅で気軽に視聴するのも良いが、どうしてもテレビの場合はCMが挟まれたり、途中で携帯を見てしまったりと別のことに意識が向いてしまう。劇場へ出向き、改めて鑑賞することによりテレビで観た時とは別の着眼点やキャラクターたちの姿が見えてくるのではないだろうか。

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第9話「江ノ島エスカー」

また『ぼっち・ざ・ろっく!』の面白さの一つに主人公・後藤ひとりが見せるコミカルな表情が挙げられる。陰キャゆえの行動や形相の数々に思わず笑ってしまった視聴者も多いのではないだろうか。大きなスクリーンで繰り広げられる彼女の奇行は、TVシリーズを観たことがある視聴者にも着目していただきたいところだ。

劇場で味わう“音”によるリアルさ

後編『Re:Re:』の一番の見どころといえばやはり結束バンドの“文化祭ライブ”だろう。筆者も本シーンが劇場ではどう映るのか楽しみにしていたのだが、映画館でよりリアルに感じられるサウンドはまさに圧巻。迫力満点に仕上がっていた。

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また、劇場ならではの“リアルさ”を実感したのはライブシーンだけではない。結束バンドのメンバーが廣井きくりの所属するバンド・SICK HACK(シクハック)のライブに訪問する場面でも筆者は衝撃を受けた。ライブハウスが暗転し観客が歓声をあげるカットは、実際に自分たちがその場所にいるような感覚を覚え、臨場感溢れるシーンへと仕上がっている。テレビで観た時とは段違いに変化した音や雰囲気は、まさに映画館でしか味わえないだろう。

現代では映画の上映形式も広がり、IMAX、Dolby Atmosなど“サウンド”に特化したものが数多く存在している。前編に引き続き本作でも神奈川県にある映画館・川崎チネチッタにて「LIVE ZOUND」上映 が決定した。一味違う音響を体感したい方はぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

思わずリピートしたくなる本編以外の仕掛け

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https://x.com/BTR_anime/status/1821094175305298237

映画作品では多くの観客を動員するためにさまざまな施策が行われており、後編『Re:Re:』でも「オリジナルマナー映像の上映 」や「来場者特典の配布 」が決定している。現地でしか見られない週替わりの映像や特典はファンにとってたまらない内容であり、顧客の“リピート”にも繋がってくるはずだ。このように、本編以外の追加要素が楽しめるのも劇場ならではの魅力であり、良さであると感じている。

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『ぼっち・ざ・ろっく!』を実際に観ていた方の中には、本作に対し「テレビで観たから」として映画館に赴くことを忌避してしまう人もいるだろう。しかし、劇場で鑑賞するアニメには当時の視聴者をも虜にさせる工夫や見どころが詰まっており、十分に満足できる内容へと仕上がっていた。

初めて見る方もお久しぶりの方も、そして本作をずっと愛するファンも、彼女たち「結束バンド」が奏でる音楽の真骨頂を、ぜひその目で確かめていただきたい。(一部訂正がありました)

©はまじあき/芳文社・アニプレックス

渡辺美咲

著者 渡辺美咲
スポーツアニメ・漫画作品を中心に愛するライター。定期的にコラボカフェや展覧会などにも足を運んでいる。

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