『鬼滅の刃「柱稽古編」』第4話、気になる“アニオリ演出”は?隊士への想い垣間見え、時透無一郎の笑顔が眩しい!


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現在放送中のTVアニメ『鬼滅の刃「柱稽古編」』のアニオリ演出が話題を呼んでいる。原作ではとても短いパートである「柱稽古編」だが、アニオリ演出を軸に一人ひとりの柱にしっかりとスポットを当てた内容になっている。

6月2日に放送された第4話「笑顔になれる」では、「刀鍛冶の里編」にて炭治郎たちと共に激闘を繰り広げた時透無一郎がメインの回となった。

※以下、アニメ第4話に関する内容が含まれます。ご注意ください。

時透の無垢な笑顔に癒される

稽古をつける時透は、素早い動きで隊士たちを圧倒。そこに現れた炭治郎に、「炭治郎!待ってたよ!」とそれまでの冷たい表情とは一転、無邪気な笑顔を見せる。炭治郎に対して心を許している様子が伝わり、子どものような無垢な笑顔がギャップ大だ。

そして、時透は刀鍛冶である鉄穴森に刀の手入れをしてもらっていることを話す。飛ばした紙飛行機が刀で綺麗に真っ二つに切れるシーンからは、鉄穴森の技術と刀の切れ味が見て取れる。

さらに、昼間に時透が隊士の相手をした後、夜に柱である不死川と伊黒を相手に実戦形式の稽古をしていることが明かされる。実戦を想定していることもあり、隊士との稽古とは違った激しいバトルシーンが見られるのがうれしい。その後、隊士との稽古にも緊張感を求め、真剣を使って稽古を始めようとする時透。炭治郎との和やかなシーンだけでなく、『鬼滅の刃』の格闘ゲームでありそうな柱同士のバトルや真剣で戦おうとするピリピリした展開が、1話の中に緩急をつけている。

「僕は君たちに鬼に殺されてほしくはない。できれば長生きしてほしい。本当にそう思っている」と隊士に語る時透は、厳しくしている隊士たちに対して本当はあたたかくてやさしい想いを抱いている。

ただ、言ったことをちゃんと習得する炭治郎に次の稽古に行っていいと話す反面、隊士には「君たちはだめだよ」と断る時透。やはり炭治郎と隊士では時透の態度が明らかに違い、そんな落差が激しいところもギャップがあってコミカルだ。

実はアニオリ演出だった?紙飛行機対決

見かねた炭治郎は、勝ったら隊士たちに口調をやさしくすることを条件に、どちらがより遠くまで紙飛行機を飛ばせるか時透に勝負を挑む。しかし、ここでも圧倒的な強さを見せる時透に炭治郎は連敗。すると、隊士たちが参加したいと次々に名乗り出た。最後はみんなで紙飛行機を飛ばし、たくさんの紙飛行機が大空をまっすぐ飛んでいく。

炭治郎と時透だけでなく隊士たちとの絆も垣間見えて、心がじんわりとした気持ちで満たされるようだ。序盤で描かれた紙飛行機で刀の切れ味を表現する場面が、このシーンに繋がっているのも面白い。

実は、時透との稽古は原作ではほんの数コマしか描かれていない。真剣での稽古や紙飛行機のシーンなどは、アニオリとして追加された部分だ。原作の内容を膨らませつつ、本来ほとんど描かれない隊士にもスポットを当てたアニオリ演出は、「柱稽古編」において大きな見どころといっていい。次回の第5話では、甘露寺との稽古が始まる。いったいどんなアニオリ演出を見せてくれるのだろうか。(文:まわる まがり)

(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

まわる まがり

著者 まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムや映画の作品評、マンガのレビューを手がける。