AI技術で「攻略サイト要らず」時代が到来?ゲーム特化型AIツールをNVIDIAが発表 プレイ状況を理解、攻略法を教えるデモ公開
アメリカ半導体大手のNVIDIAは2日、6月4日より台北市内で開催される「COMPUTEX」にあわせ、基調講演を実施した。同社が注力するAI技術やハードウェアに関する最新の取り組みを紹介するなかで、ゲーム分野からは、ゲームプレイに特化したAI技術「Project G-Assist」が発表された。
「Project G-Assist」では、PCゲームのプレイ状況をもとに、生成AI技術を活用した助言や応答を行うアシスタント技術として「ゲームプレイの質が大幅に向上する」可能性を示している。
Project G-Assistはゲームプレイの状況を「プレイヤーの音声」「文字入力」「ゲーム画面のスクリーンショット」といった多数の情報源から理解するといい、各ゲーム向けに調整された大規模言語モデル(LLM)を通じて、その状況に合わせた的確な回答をテキストや音声で提示してくれるという。
この日、同社はPCゲーム「ARK: Survival Ascended」での動作デモも映像にて公開して。ゲーム内で展開されるクエストやストーリー、ボスの攻略法、アイテムの入手方法などの質問に受け応えてくれるほか、恐竜が危険かどうかを判断して警告したり、手持ちのスキルや未解除のクラフト設計図を分析して、次に解除すべき設計図を提案したりと、多面的なアドバイスを行っていた。
さらに、Project G-Assistでは、アドバイスに加えて、快適なゲームプレイを実現するように、動作設定の最適化を行ってくれる機能も用意されているという。また、各ゲームのデベロッパーはそのタイトル向けに最適化したAIモデルを作成することも可能になるとの展望も示した。
Project G-Assistについて、現時点では正式な提供予定などは明示されていないが、NVIDIAは基調講演にて「(Project G-Assistは)ゲームやアプリとのかかわり方を変革する」と意気込んでおり、「攻略サイトやwikiに頼らない、直接的なAIによるアドバイスが可能になるかもしれない」といった期待が寄せられていた。