KADOKAWA、5社目となるアニメスタジオ「ベルノックスフィルムズ」設立 制作力の強化目指す


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KADOKAWAは7日、グループ内に新たなアニメーション制作スタジオとして「ベルノックスフィルムズ」を設立し、7月1日より営業を開始すると発表した。

今回設立されたベルノックスフィルムズはKADOKAWAグループとして5社目のアニメーション制作スタジオとなっており、これまでに子会社のENGI、Studio KADAN、レイジングブル、関連会社のキネマシトラスを設立していた。

KADOKAWAは、2028年3月期までの中期経営計画内にて、アニメ事業戦略として“制作力を強化”を掲げており、自社他社含めたアニメ化タイトル数の増加、および1タイトル当たりの制作話数増などを目指している。しかし近年、アニメーション制作に携わる就労人口の減少やアニメ作品の増加により制作費高騰や人手不足がみられるといい、こうした課題の糸口として5社目の設立に至ったとした。

ベルノックスフィルムズの代表は、株式がデイヴィッドプロダクションなどを創業、代表を歴任してきた梶田浩司氏が就任。従来のアニメーション制作における役職や職域にとらわれない新たな仕組みを基に、業界のさらなる発展を目指すと意気込んでいた。

■株式会社ベルノックスフィルムズ 代表取締役社長 梶田浩司 コメント(全文)
「私はこれまで、夢をもってアニメーション制作業界に就業したスタッフが、将来に不安を覚えて業界を去っていく後ろ姿を幾度となく見てきました。何故だろう?と改めて考えてみると、価値観、ビジネスモデル、制作工程、組織、システム、育成など、あらゆる側面に“属人的”で“非合理的”な傾向がみられ、業界の体制や文化が“硬直して停滞”していることに気づかされました。私は実際の制作活動を通じて、アニメーション制作業界を“システム的”で“合理的”なものにし、より“柔軟に成長”できるように尽力していきたいと思います。業界に貢献できるよう、ベルノックスフィルムズは“役に立つ作品作り”を実践してまいります」

■株式会社KADOKAWA 執行役 Chief Anime Officer(CAO)菊池剛 コメント
「KADOKAWAグループは、アニメーションの企画・販売だけでなく、制作にも携わることで、業界課題の解決と持続可能な発展に寄与してまいります。今回設立するベルノックスフィルムズについても、制作体制の仕組み化などで業務をアップデートし、クオリティの高い作品を生み出すことを目指しております」

■株式会社ベルノックスフィルムズ(英文表記 BELLNOX FILMS Co. Ltd.)
所在地:東京都千代田区富士見二丁目13番3号
代表者:梶田浩司(代表取締役社長)
設立年月日:2024年5月(予定) ※2024年7月1日より営業開始
事業内容:アニメーション制作事業全般