【新作紹介】ヤンキーアニメながら初々しい…この春注目の『WIND BREAKER』主人公・桜遥と主題歌のフレッシュな魅力
4月4日から毎週木曜日にTBS系にて放送中のアニメ『WIND BREAKER』(以降『ウィンブレ』)。講談社『マガジンポケット』にて連載中のにいさとるによるヤンキー漫画として、累計発行部数は250万部を突破するなど、高い人気を誇るシリーズからの待望のアニメ化となった。
制作は『SPY×FAMILY』や『ぼっち・ざ・ろっく!』を手がけたCloverWorksが担当する。そんな話題作の『ウィンブレ』からフレッシュな印象を受けたのは、主人公・桜遥(以降「桜」)の初々しい性格と、OP・EDテーマを歌う若手のアーティストが挙げられる。ここでは本作の魅力を初回エピソードや主題歌から探る。
※以下、アニメ第1話以降に関する内容が含まれます。ご注意ください。
風鈴高校にやってきた不良高校生・桜
白と黒で半分にわかれた髪色と、色が左右で違う目……見た目によって偏見をうけてきた不良高校生の桜。第1話の冒頭では、桜が真っ暗な世界で綱渡りをしている姿が描かれる。流れるのは過去にいわれてきた悪口の回想。「気持ち悪い」という周囲の人間からの言葉をきっかけに足を踏み外してしまう様子が、桜の人生を物語っている。
これまで孤独な人生を送ってきた桜がテッペンを取るためにやってきたのが、超不良校の風鈴高校だ。しかし、今の風鈴高校は“ボウフウリン”と呼ばれ、街を守る集団に変わっていた。
第1話では、桜が街で不良に絡まれていた喫茶ポトスの店員である橘ことはを助ける。喫茶ポトスで荷物を忘れそうになったおじいさんに紙袋を渡すと、ことはからお菓子をもらって「ありがとう」と感謝される。すると、桜は顔を真っ赤にして大照れするのだ。
桜は見た目の偏見から、財布を盗んだなどあらぬ疑いをかけられることがあった。過去に人に悪意を向けられることは多くても、人から感謝されることには慣れていないのだ。そんな桜の照れたリアクションが初々しく、喧嘩が強いだけではなくかわいらしい一面を持った愛着のもてる主人公だと分かる。
若手アーティストであるなとりとYoung Keeがアニメを盛り上げる
『ウィンブレ』のOP・EDテーマも、アニメのフレッシュさに拍車をかけている。OPテーマはなとりの「絶対零度」、EDテーマはYoung Keeの「無敵」。「絶対零度」はハイテンポで疾走感のある“攻め”の曲調で、「無敵」は包み込むようなやさしい歌声が印象的な楽曲だ。
楽曲を歌うなとりとYoung Keeは、どちらも2021年に活動開始したシンガーソングライター。また、両アーティストは年齢が20代前半と若い。若手アーティストの歌う2曲から、『ウィンブレ』と同じく生き生きした勢いを感じる。
OP映像に注目してみると、風鈴高校に入学した春を思わせる桜が映し出され、風鈴高校の名前にもある風鈴が涼しげに風になびく。緑色のトマトが育ち、大きく真っ赤に熟れる様子も。キャラクターたちのカットもクールだが、桜や風鈴、トマトといった風景描写が多いのが爽やかだ。熟れていくトマトは、これから桜を含めた登場人物が成長していく姿を予感させる。
フレッシュな魅力が春アニメにぴったりの『ウィンブレ』
第2話では桜の同級生が続々登場し、いよいよ風鈴高校での生活が始まったとワクワクする。『ウィンブレ』はヤンキーアニメとしてだけではなく、桜の喧嘩の強さと初々しい照れた表情のギャップも見どころになりそうだ。他のキャラクターたちも個性豊かでカッコよく、きっと“推し”が見つかるアニメになるだろう。(文:まわる まがり)
「WIND BREAKER」作品情報
その拳で、街を守れ︕
孤独な不良高校生・桜は、ケンカのてっぺんを目指して、超不良校として名高い風鈴高校にやってきた。しかし、現在の風鈴は“防風鈴”(ボウフウリン)と名付けられ、街を守る集団に変わっていたことを知る。今、最もアツい新世代ヤンキー漫画が、 赤井俊文監督を始めとする実力派スタッフとCloverWorks により待望のアニメ化︕
放送:2024年4月より毎週木曜深夜0:26~MBS/TBS「スーパーアニメイズム TURBO」枠にて全国同時放送
配信:ABEMA ほか各配信プラットフォームにて順次配信開始
原作:にいさとる(講談社『マガジンポケット』連載)
制作:CloverWorks
Ⓒにいさとる・講談社/WIND BREAKER Project