劇場版『名探偵コナン』特大ヒットも“記録更新”にとある懸念…ライト勢は「混乱するかも」見る前にチェックしておきたいこと


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4月12日より全国で上映がスタートした劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』は早くも初週末200万人超の動員を記録する歴代トップの好スタートを切っている。しかしその一方で、新記録を目指すにあたり、ファンからはとある懸念の声も浮上しているようだ。

毎年のように、興行収入の記録を更新していく劇場版『名探偵コナン』シリーズ。今作も、昨年の『名探偵コナン 黒鉄の魚影』を上回るロケットスタートを決めて、記録更新に期待がかかっている。

最近の劇場版シリーズを振り返ると、人気キャラにフォーカスを当てる手法を採っていることがうかがえ、’17年の『から紅の恋歌』では服部平次と遠山和葉のカップル、’18年の『ゼロの執行人』では安室透、’19年の『紺青の拳』では怪盗キッドと京極真、’21年の『緋色の弾丸』では赤井秀一、’22年の『ハロウィンの花嫁』では高木・佐藤刑事に加えて安室ら警察学校組、’23年の『黒鉄の魚影』では灰原哀だった。

そして今回の『100万ドルの五稜星』では服部と怪盗キッドにスポットが当てられており、ストーリーの舞台は北海道。事前に公開されたあらすじによると、函館にある斧江財閥の収蔵庫に、怪盗キッドからの予告状が届き、偶然現地を訪れていた服部とコナン達がキッドと対峙することになるという。

『名探偵コナン』興収好調、要因として考えられること

ここ最近、劇場版『名探偵コナン』の興行収入が“爆上がり”している理由は、安室や赤井など女性人気が高いキャラの台頭であることは間違いない。しかしそれだけではなく、女性人気が高まって記録的な興行収入を記録したことで、その人気を聞きつけて、かつて『名探偵コナン』を見ていた人たちが戻ってきたことで、これほどの爆発的人気となったと考えられる。

そのため、原作漫画でかなり古参組にあたるキッドと服部が登場すれば、かつて『名探偵コナン』を見ていた復帰勢にとっては新規キャラよりも馴染み深く、より、映画館に足を運びやすくなるわけだ。しかし今作では、そこに意外な落とし穴があるとして話題に挙がっている。

ほんの少しでも予習推奨とSNSで話題に

長年連載・放送が続いている長寿作品だけあって、登場キャラに様々なバックグラウンドが追加されており、キッドと服部も例外ではない。昔の知識だけで今回の映画を見に行ってしまうと、「え、この人誰?」「キッドとどういう関係?」「そんな事件あったの?」となってしまう場面があるようだ。

実際、SNS上では〈予習とまで行かなくともある程度予備知識ないと置いてけぼり感はあると思う〉〈いつものコナンは予習しなくてもいいけど、今回のは中森警部親子とキッドの関係を知ってないと混乱するかも〉といった声があがっている。

『100万ドルの五稜星』の公式サイトでは、そんな人たちのためか、今作のキーパーソン8人を紹介しているページがあるため、劇場に足を運ぶ前には、ぜひ目を通しておいてほしい。(文:神山)

著者 神山勝丸
ドラゴンボールとドラクエ、鳥山明を愛する30代。好きなアニメはサザエさん。