覇権争いに想定外の刺客?新作CGアニメ『ガールズバンドクライ』第1話に飛び交う絶賛「やばいアニメが始まった」
4月5日(金)よりTOKYO MXほかにて、新作アニメ『ガールズバンドクライ』の放送がスタートしたのだが、視聴者からは早くも「今期の覇権だ!」と絶賛する声が相次いでいる。
同作は原作がない完全新作オリジナルアニメ。昨年4月から公式サイトがオープンして、プロジェクトが大々的にスタート。アニメ放送前からCDをリリースするほか、MVも公開するなど話題を集め、ついに待望の第1話が放送となった。
※以下、第1話の内容に関する言及を含みます
物語は、高校を中退した井芹仁菜が、田舎から上京し、東京で一人暮らしを始めるところから始まる。東京駅に着くなり、さっそく電車の乗り換えで悪戦苦闘。自分の部屋にたどり着くことすらままならない中で、偶然、ネットで聞いてファンになったアーティストが、近くで路上ライブをしていることを知る。
彼女の名前は河原木桃香。桃香は上京してきた仁菜と対照的に、実家の北海道旭川市へ帰ろうとしているところだった。こうして出会った2人は、ひょんなことから段々と心を通じ合わせていく…。
CGは好みが分かれるが…
同作でまず気にとまるのが、なんといってもCGアニメだというところ。やはりこの辺は賛否両論を招いており、特に、オープニングムービーだけは見慣れた手描きアニメだっただけに、「こっちで全編見たかった」と希望する人も少なくない。
ただ、『ガールズバンドクライ』の性質を考えると、このぬるぬる動くCGアニメが最適だと思えなくもない。まず、演奏シーンについてのCGの利点は言うまでもないが、ストーリーがリアル寄りの人間ドラマなのは大きなポイントだ。
背景もCGで実写のように作りこまれていて、ライティングやカメラワークの凝りもあいまって、街や部屋の空気感が画面越しに伝わり、よりドラマが生々しくなっている。声優が、今回のためにオーディションで選んだ無名の新人なのは、演奏面を重視したからだというが、その新人特有のアフレコもまた、“生”を感じるポイントになっているだろう。
まとめ方が上手かった初回、今後の展開は
まだ1話分、約20分しかアニメは進んでいないが、その1話の中で上手くまとめられた起承転結あるストーリーと、キャラクターの魅力を感じる描写の数々に、視聴者からは早くも「OK、やばいアニメが始まった。 ガールズバンドクライは覇権だし伝説になるわ」「今期の覇権ですありがとうございました」「えー今期の覇権です。異論は認めません」「今期の今までの1話目でぶっちぎりに良かった」と、“覇権候補”だと推す声があがっている。
今後のストーリー展開で気になるところといえば、メインキャラクター5人の“年齢差”。下は海老塚智の16歳で、上はルパの22歳。この手のアニメは、メインキャラは同級生だったり、年が離れていても、同じ学校の先輩後輩程度なのだが…。
この年齢も境遇も大きく違う彼女らが、どんなドラマを巻き起こしてくれるのだろうか。(文:神山勝丸)
『ガールズバンドクライ』作品情報
高校2年、学校を中退して単身東京で働きながら大学を目指すことになった主人公。
仲間に裏切られてどうしていいか分からない少女。
両親に捨てられて、大都会で一人バイトで食いつないでいる女の子。
この世界はいつも私たちを裏切るけど。
何一つ思い通りにいかないけど。
でも、私たちは何かを好きでいたいから。
自分の居場所がどこかにあると信じているから。
だから、歌う。
原作・企画・製作:東映アニメーション
シリーズ構成:花田十輝
キャラクターデザイン:手島nari
CGディレクター:鄭 載薫
音楽プロデューサー:玉井健二 (agehasprings)
劇伴音楽:田中ユウスケ (agehasprings)
シリーズディレクター:酒井和男
放送:4月5日(金)より毎週金曜24時30分〜TOKYO MX、サンテレビ、KBS京都、BS11
©東映アニメーション