『葬送のフリーレン』国民的アニメのような高視聴率でフィニッシュ!日テレ「フラアニ」好スタート、後継『転スラ』へ繋げるか


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3月22日(金)に最終回を迎えたアニメ『葬送のフリーレン』(日本テレビ系)。同作は、2023年に日本テレビ系で新たに新設されたアニメ枠「FRIDAY ANIME NIGHT(略称「フラアニ」)」で2クールにわたって放送された。色々と実験的な放送だったが、結果は大成功だったようだ。

「フリーレン」の初回放送は、2023年9月29日の『金曜ロードショー』枠での2時間。以降、毎週金曜23時~に時間を移した。驚くべきは、その視聴率。「金ロー」で放送された初回は平均世帯視聴率が6.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)で、以後、通常放送になってからは3~4%台で推移。

そして今年3月に入ってからのラスト4週に関しては、すべて4%台。3月22日放送の最終回にいたっては、4.9%で、通常放送回では最高の数字を記録し、見事に有終の美を飾った。

4%台と聞くと、低いように感じるかもしれないが、放送中はアニメジャンルの視聴率では上位にランクインしており、高水準であることには変わりない。これに加えて、「フリーレン」の場合は、地上波でのリアルタイム視聴だけでなく、ストリーミング配信においても高い人気を誇っている。見放題配信を行うAmazon Prime VideoやNetflix、Huluなど、数多のネットストリーミングサービスの視聴ランキングでは常に上位に位置していたほか、最速無料配信を実施していたABEMAでは「週間アニメランキング」にて上位2位以内を10週連続でキープする好成績を残した。

ストリーミング全盛期の今日、多様な媒体で支持されたにも関わらず、テレビにおいてもこれだけ高い視聴率を叩きだしたのは、快挙というほかないだろう。SNS上などでも〈フリーレンって世帯視聴率4%もあんのか…… 凄いなそれ ドラえもんやプリキュアより高いやん〉〈金曜23時なのに4%もあるの?ヤバくない?俺もリアタイで見てるけど本当に人気だね〉といった声があがっている。

2019年に、「ドラえもん」と「クレヨンしんちゃん」の放送枠が土曜夕方へ移動して以降、ゴールデン・プライム帯でのアニメ枠は消えてしまった。「フラアニ」の夜23時という、通常放送としては遅いが、アニメ放送としてはかなり早い、というこの枠を死守できるのかが、今後の地上波アニメ放送の命運を握ることになりそうだ。

「フリーレン」の後継番組として、4月5日(金)からはTVアニメ『転生したらスライムだった件』第3期の放送開始が予定されている。原作の累計発行部数4000万部突破を突破、劇場版も制作されるなどファンからの熱い支持を受けている「転スラ」だが、果たしてどれほどの視聴率を記録するのか…期待して見守っていきたい。
(情報提供:ビデオリサーチ)

©川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会
© 山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会

著者 神山勝丸
ドラゴンボールとドラクエ、鳥山明を愛する30代。好きなアニメはサザエさん。