「何だこの世界観」「思ったより壮大だ…」ガルパン監督による新作アニメ『終末トレイン』放送開始で早くも期待集まる


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2024年4月より始まる新作オリジナルTVアニメ『終末トレインどこへいく?』について、初回エピソードとなる第1話「ちょっと行ってくる」のオンエアが4月1日(月)から始まった。放送はTOKYO MX、AT-X、BS11他にて、配信はdアニメストアにて地上波同時・単独最速で行われる。

『終末トレインどこへいく?』とは『ガールズ&パンツァー』『SHIROBAKO』などの人気シリーズを歴任してきた水島努監督が手掛ける完全新作オリジナルアニメーション作品。終末世界×電車×友情をテーマに据え、シリーズ構成を『SHIROBAKO』の横手美智子さん、キャラクターデザインを『ラブライブ!』の西田亜沙子さん、アニメーション制作を『くまクマ熊ベアー』のEMTスクエアードが担当する。

「西武鉄道」が実名で登場!?オリジナル作品ならではの“予想外”

本作はラノベやマンガなどの原作が存在しない完全オリジナル作品がゆえに、作風や世界観などが想像しづらかっただけあって、放送前から一部のコアファンの間で期待する声が見られていたなか、複数の先行上映イベントを経て、この度ついに初回エピソードの放送が始まった。

※以降は第1話に関する言及を含みます。未視聴の場合はご注意ください。

第1話のタイトルは「ちょっと行ってくる」。本編では一発目より実在する西武池袋線「池袋駅」が登場するものの、始まってわずか数分内に“見たことのある”池袋が全くの別世界に変わってしまう、ある種の衝撃的な描写に始まる。

その後、CM後のAバートでは作品の舞台が埼玉の山間部・吾野に移り、先行解禁のあらすじにて記されていた“とある異変”にまつわる状況や背景の紹介が行われた。異変は「吾野周辺では大人になると住民たちが動物になってしまう」ことや「街と街の間がありえないほどに広がってしまった」ことなどがあるそうで、その現象が新技術の暴走事故「7G事件」の弊害によるものであることが視聴者へ伝えられる。

そんな変わり果てた世界、主人公の千倉静留はクラスメートとともに吾野で暮らしているなかで、Bバートでは神秘的な電車「終末トレイン」に出会う様子が描かれる。その後は詳細な状況説明が伝えられると、失われた過去と足取りを求めて「池袋」に旅立つ決意を固めていき、列車とともに旅への第一歩を踏み入れる……という場面で幕を閉じた。

池袋に旅立つ、と言っても現実で考えると吾野駅から池袋駅までは(飯能駅乗り換え1回含めて)1時間ちょっと。“旅”と呼ぶにはかなりの大げさに思えるが、本作の世界では前述の弊害により、池袋が果もなく遠くなってしまっている。そんな、現実世界との深いギャップがあるにも関わらず、埼玉エリアの民放「テレ玉」や西武鉄道といった多数の固有名詞が登場するなど、現実を想起させるような設定も存在している。

こうした、完全に浮き世離れしつつも、どこか親近感のある設定が絶妙な世界観を創り上げており、初回エピソードの放送後には「設定がなんとなく呑めてしまう」「思ったよりも壮大な世界観でびっくりした…」などの感想が視聴者から寄せられた。加えて、第1話で作品を描く上で必要な背景設定を紹介している点も「わかりやすい」として評価されており、今後の展開が気になるとの声も見られた。

なお、初回エピソードの放送に際し、監督の水島努氏は自身のXを通じて《制作するにあたり、実際に西武鉄道に打診した 》といった、作品の貴重な裏事情も披露されており、作品と合わせてチェックするとより面白くなるだろう。(ちなみに、同監督曰く「第四話がまだ、出来てない」とのことで、“万策尽きないように…”と心配しているファンも見受けられた)

第1話あらすじ・場面写真

第1話「ちょっと行ってくる」
埼玉県にある吾野駅。住民たちにとある異変が起きてしまったこの田舎町で、高校生の静留は日々を過ごしていた。ある日、町に届いた荷物の中に、静留がずっと探していた親友の手がかりを見つけ……。

『終末トレインどこへいく?』作品情報

時はまさに終末。少女たちの願いを乗せた電車のいく先は――?

『終末トレインどこへいく?』は『SHIROBAKO』『ガールズ&パンツァー』を始めする数々の人気作品を手掛けてきた水島努監督による最新オリジナルアニメーション。シリーズ構成は、『SHIROBAKO』『監獄学園』など多くの水島作品でタッグを組んできた横手美智子が務める。
一筋縄ではいかない題材をこれまで描いてきた水島&横手が今回挑むのは「終末世界×電車×友情」。
異色の掛け算で展開される、まだ誰も見たことのないアニメーションが動き出す。

※初稿時、「池袋駅」が埼玉県に位置するかのような記述がございました。正しくは東京都内です。訂正してお詫び申し上げます。

©apogeego/「終末トレインどこへいく?」製作委員会

市井

著者 市井
オタク総研媒体統括 兼 合同会社サブカル通信社執行役社長。専門領域はアニメ、テクノロジー(ガジェット)、プログラミング、コンテンツビジネス。PRプランニングやIP調達なども担当しています。新作アニメ、海外スマホ、東南アジア好き。