新興国で人気のメーカーが“画面巻き取り式スマホ”コンセプト機を展示


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デジタルデバイスブランドのTECNO Mobileはスペイン・バルセロナで開催中のモバイル関連見本市「MWC Barcelona 2024」に出展し、新商品の発表から試作機の展示などを実施している。

TECNOとは中国深圳に本社を置くTranssion(伝音科技)が展開するスマホやデジタルデバイスのブランドとして、アフリカ諸国や南アジア等の新興国で急成長を遂げていた。日本市場に進出してないいことから、国内での知名度は無に等しいものの、系列ブランドのInfinixと合わせてマーケットシェアを伸ばしている。

そんなTECNOは今年もモバイル業界最大級の見本市であるMWC Barcelona 2024に出展しており、なかでも多数の製品を展示している。なかでもコンセプト機として昨年8月に発表されていた、巻取り式ディスプレイを搭載するスマートフォン「PHANTOM Ultimate」の実機展示を実施。

同製品は伸縮や曲げが可能なフレキシブル有機ELパネルを採用した、背面に回り込むデザインのディスプレイが最大の特徴となっている。ディスプレイはわずか1.3秒で最大幅まで展開することが可能のほか、最薄部の筐体の厚さは9.93mmと、スタイリッシュさも兼ね備えているとアピールしていた。

巻取りを可能とするディスプレイはしばしばローラブルディスプレイと称されており、現在多数のメーカーから展開されている「折りたたみスマホ」の進化系としての実装に大きな期待が寄せられている。前出の製品は研究段階で制作されたコンセプト機であるため、実際に発売される予定はない。

しかしながら、ローラブルディスプレイは近年積極的な開発が行われており、サムスン電子のディスプレイ子会社であるSamsung Displayも巻き伸ばして最大5倍まで拡張できるディスプレイ「Rollable Flex」を昨年5月に展示イベントにて実物を発表していた。