『うる星やつら』など歴任のレジェンド声優、古川登志夫が“演技論”熱弁…テクノロジーの進歩に「時代が変わったんだなって」適応力の大切さ


アイキャッチ画像

ABEMAにて平日毎日(月~金)23時30分より放送中の『声優と夜あそび ウォーカーズ【森久保祥太郎】』について、2月オンエアの放送回では青二プロダクション所属のレジェンド声優・古川登志夫さんがゲストに登場。古川さんが芝居に影響を受けた先輩、マイクの進化とともに変化する演技論などが語られた。

古川登志夫さんは声優界の大先輩として、『うる星やつら』(1980年代版)にて主人公・諸星あたるなどを歴任したほか、声優のアーティスト活動の先駆けにもなった、神谷明さん、古谷徹さんらとともに声優バンド・スラップスティックを組んでいたことで知られている。

そんな古川さんがゲストとして出演したオンエアではさっそく「スラップスティック」に関する話題になり、かつてはチケットを“手売り”していたなどの活動秘話が語られていた。また「芝居で影響を受けた人」の話題では、ずっと背中を追いかけていたという富山敬さんとのエピソードが飛び出したりと、“伝説級”の話の数々に森久保さんからは終始感激の声が上がる。

また、時代とともに変わる演技論について語ったレジェンドならではの話題も展開。マイクなどの録音機材の変化や、配信システムの多様化に触れ、「現場のイノベーション自体も、演技論に関係があるんだって視点を持っていないと、かつてはこうだったでは、現場に行って通用しないってことが出てくる」と語った古川さん。その後「僕らも“演じようと思う前にまず声を張れ”って言われた世代ですが…」と話す森久保さんに、古川さんは「今は、かすかな声で喋ってもちゃんと拾ってくれる。マイクの機材が進化してるって言われた時にあ、時代が変わったんだなって思いました」と話し、変化した芝居について力説。

「“幽けき演技”って教えてくれたんですけど、繊細で壊れそうな感じを表現するには、バーンって声を出さないで、ぼそぼそっていうんです。若いこがボソボソって喋ってるのを聞いて、(ディレクターに)あれで大丈夫ですか?って聞いたら、今はあれでOKなんです。古川さんたちはあのトーンに合わせてくださいって言われました。びっくりしたんですけど、OAを見たら、繊細な雰囲気が出てるってよくわかって、なるほどなって」と、昔はマイクの性能でできなかった“幽けき演技”を語った古川さんに、森久保さんは「これは僕も学びました」と大感激。

続けて森久保さんは、「ああいう繊細な雰囲気の作品に脇役でも入れないんです。世界観違うんだろうなって思っていたんですけど…」と嘆き、「“幽けき演技”挑戦してみます!僕らが時代の流れについていかないとですもんね」「役幅広がるかもな~」と意気込んだ。

ほかにも、声優になったきっかけや、後輩の教育論、仲のいい声優友達など、さまざまなトークを繰り広げあっというに番組は終わりの時間に。大先輩とのサシ飲みを振り返り、大感激で「スーパープレミアムレジェンドな先輩方が第一線にいるって、50歳じゃまだまだだなって本当に思います」「常にいろんな情報をアップデートされていて、すごく刺激になりました」と語った森久保さんに、古川さんも「こんなに時間を割いていただくことが稀ですし、贅沢な時間でした」と返し、盛り上がりを見せた。

「アニメLIVEチャンネル」/『声優と夜あそび ウォーカーズ【森久保祥太郎】#170〜174』
出演者(敬称略):森久保祥太郎、古川登志夫(ゲスト)

(C)AbemaTV,Inc.