シミュレーションゲーム「おねがい社長!」リリース累計収益は300億円超か「生成AI」活用した広告が成長に影響と調査会社
スマートフォン向けシミュレーションゲーム『おねがい社長!』は2024年1月に世界累計収益2億ドル(300.12億円)を突破し、日本のモバイルシミュレーションジャンルにて3年連続収益トップの座を保持していたことが調査会社のSensor Tower社の最新の報告により明らかになった。(1ドル=150.1円換算)
『おねがい社長!』は香港のゲームパブリッシャー「IYAGAMES」が開発し2020年7月にリリースした、会社経営をテーマにしたモバイルシミュレーションゲーム。アプリ分析を専門とする調査会社のSensor Towerによると、同作はリリースから3.5年を迎えた2024年1月に世界累計収益2億ドルを突破し、2021年から2023年にかけて日本のモバイルシミュレーションゲームで3年連続収益トップとなっていることが報告されていた。
2023年における国内モバイルシミュレーションゲームの市場は約3.2億ドルで、そのプレイスタイルは多岐に渡る。中でも『おねがい社長!』を内包する「タイクーン/クラフト」は最も人気のジャンルとなっており、同作が同期間に5,500万ドルの収益を上げていることで、ジャンル全体収益の約25%を占めていることも明らかに。プレイヤー層は比較的高齢で、45-54歳のユーザーが最も多く、平均年齢は40歳。
収益を伸ばし続ける要因として、調査会社は「周年イベントや実在の人物とのコラボ」「広告展開」などを指摘している。前者のコラボについては主にゲーム内イベントやWebCMでのキャンペーンが目立ち、直近には3.5周年を記念してタレントの貴島明日香さんの起用が行われていた。
一方の後者に関しては、近年注目を集める「生成AI」技術を活用していることが知られており、架空の美女タレントを画像生成AIで作成することで、制作費の大幅な削減を行いながらも閲覧者の興味を惹くことができると評価している。さらに、最新技術を活用することで、広告を見た人々がSNSやインターネットで話題にするといった付加的な効果も影響し、国内のRPD(ダウンロードあたり平均課金額)も堅調な推移を見せているという。