人気ゲーム「原神」運営のmiHoYo、“非公式サーバー”運営者ら16人の取り締まりを報告=中国


アイキャッチ画像

中国のモバイルゲーム開発大手・miHoYo(米哈游)は10月30日、同社が運営する人気オンラインゲーム「原神」「崩壊:スターレイル」で発生していた不正行為への対処を報告した。

同社発表では、両タイトルにおいて“プライベートサーバー”と呼ばれる不正ツールを開発した2人の開発者とそれらを運営していたオペレーター14人、合計16人を刑事強制措置の対象とし、公安や司法当局との連携により取り締まりを行ったことを報告している。現地メディアは本発表を踏まえ、中華人民共和国刑法217条(著作権侵害)に抵触する可能性があるとし、3年以下の懲役や罰金が処されるケースを示唆していた。

公式声明文

プライベートサーバーとは、オンラインゲームにおいてプレイヤーが独自で開発した非公式のサーバーを指す。運営元が提供する公式サーバーを介さずにプライベートサーバーに接続することで、スタミナ消費を有利に操作したり、アイテムなどを多く獲得したりといった、公式ルールとは異なる独自ルールでゲームをプレイすることが可能になる。

両タイトル共に基本プレイ無料のゲーム内課金という仕組みであることから、プライベートサーバーへの接続はビジネスモデルを壊しかねない違反行為だとして、以前より注意を促していた。こうした中、10月23日に16人の関係者の取り締まりを行ったことを明らかにした。加えて、プライベートサーバーの導入方法を解説するといった幇助を行うサイト運営者に対しても民事訴訟を検討していることも明らかにし、開発者や運営者以外への取り締まりも徹底する意向を示していた。

miHoYo側はゲーム内での不正行為に対して訴訟も辞さない強硬姿勢を取っており、本年6月27日には未公開情報を不正な経路から取得しネット上に公開する「リーク行為」に対する宣言声明を公表。「同社の運営するタイトルに関するリーク行為は同社および関連ユーザーに危害を与えている」とした上で、「(侵害行為を行う者には)直ちに辞めるよう求めるとともに、状況が改善されない場合は民事・刑事追求を行い、厳正に取り締まることを宣言します。」と厳正な対処を行うことを明言していた。

今回の報告もこれらの不正行為対策の一環であるとされており、報告に際しmiHoYoは「プライベートゲームサーバーの開発と運営は、オンラインゲーム業界で最も有害な違法行為の1つであり、企業およびユーザーの正当な権利と利益を重大に侵害し、プレイヤーに多くのセキュリティリスクをもたらし、ゲームサービスを危険にさらし続けています。」と強く非難。続けて今後についても「法的手段を用いて、各種侵害行為の取り締まりを強化し、ユーザーの正当な権利利益の保護に全力を尽くしてまいります。」とコメントしている。

※「」内は各声明の抄訳
※11.3 誤字訂正「崩壊:スターレイル」

オタク総研編集部

著者 オタク総研編集部
アニメやゲーム・ITから最新ガジェットまで幅広い内容をオタク総研編集部やライター陣が深掘りしてお届けします!