梓川咲太役・石川界人が『青ブタ』シリーズの5年振り返る:オールナイト上映会でファンからの質問に真剣回答<レポート>


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電撃文庫より刊行中の鴨志田一氏の人気小説『青春ブタ野郎』シリーズのアニメシリーズが10月6日で5周年を迎えたことを記念して、本作のオールナイト上映イベント「『青ブタ』5周年記念 スペシャルトーク付オールナイト上映会“青ブタ祭”」が開催。

イベントでは『バニーガール先輩』から『ゆめみる少女』までの一挙上映が行われたほか、、上映前には梓川咲太役の声優・石川界人さん登壇によるトークショーも実施。新作劇場アニメ『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』の公開がおよそ2ヶ月後に控える中、本作の裏話からファンからの質問回答などのトークが展開された。

アニメ『青ブタ』に関わった期間はギュッと詰まっているイメージ

今回MCを務めるは過去『青ブタ』シリーズのイベントでも縁のあるお笑いコンビ 天津の向清太朗さん。まずはこのイベント当日がTVアニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』放送からちょうど5年ということで、石川さんに率直な感想を聞くと、石川さんは『バニーガール先輩』『ゆめみる少女』と隙間なく展開したところから、新型コロナウイルスの流行があり『おでかけシスター』まで期間が空いた点に言及。しかしコロナ期間はお仕事自体が減って空白になっている感覚なのだそうで、そこを抜かせば『青ブタ』に関わった時間はギュッと詰まっているイメージがあるそう。

その後は色々な特番やイベントを振り返るコーナーに。「青春ブタ野郎はパーティーガールの夢を見ない」&「青春ブタ野郎はスノーデイズの夢を見ない」など様々な特番やイベントの思い出話を次々と披露した。

そして、MCを務めた向さんから、石川さんとマンツーマンのイベントだから聞きたいことがあると伝えられると、地方のイベントには呼ばれないことから「なんで自分は京都に呼んでもらえないのか?」との質問が飛び出し、会場からは笑いと拍手が届けられる場面も。

咲太が空気と戦うシーンの叫びではある苦労も

続いて『バニーガール先輩』から『ゆめみる少女』のエピソードを振り返っていくコーナーへ。

『バニーガール先輩編』では、石川さんが当時の裏話を披露。終盤咲太が空気と戦うために叫ぶシーンでは、咲太は叫び慣れていないだろうと考え、無理をして出している声を作った上でさらに声を張って演じたと明かした。(その結果として気管支炎になってしまったのだとか。)

『プチデビル後輩編』では原作編集の黒川さんが名場面の数々をピックアップ。石川さんは第6話で見られたバニーガール姿の麻衣の可愛さに言及したほか、第5話終盤で咲太が前沢陽介に対して叫んだ「僕は童貞だ!」を披露して会場を盛り上げた。

またた、『ロジカルウィッチ編』では本シリーズのプロデューサーを務める奈良駿介さんが、同エピソードの名場面を列挙して作品への愛を覗かせ、石川さんはこのエピソードでは普段平気そうに見える人や物事と冷静に向き合う人でも、ちゃんと人間だから心があると伝えてくれるとコメント。

続く『シスコンアイドル編』では桜島麻衣役の瀬戸麻沙美さんによるコメントが読み上げられた。名場面として、第10話の「スイートバレット」のライブを麻衣が妹の豊浜のどかとして完璧にこなしたシーンを挙げ、麻衣とのどかの絆が生まれたのがこのエピソードだったと振り返っていた。石川さんはこのエピソードでは声優力を感じたと話しており、麻衣の声でのどかを演じた瀬戸さん、のどかの声で麻衣を演じた内田真礼さんを称賛していた。

『おるすばん妹編』からは、もちろん梓川かえで&花楓役の久保ユリカさんのコメントが披露。最近は花楓と向き合う時間が多かったので改めてかえでを振り返るのは心が苦しい部分があったと前置きしつつ、かえでの想いと頑張りがあったから『おでかけシスター編』に繋がると思うと温かい気持ちになったと語った。

『ゆめみる少女編』では原作の鴨志田先生が「咲太が着ぐるみで奔走するシーン」をピックアップ。シリアスな状況ですが一歩間違うと面白くなってしまう場面になっており、それを映像と音楽、石川さんの演技でキッチリ成立させていたと述べていた。

石川さんの語った聖地巡礼ルートで七里ヶ浜や江ノ島を回るのも一興

その後は事前に公式Xなどで募集した質問に石川さんが答えるコーナーに移り、早速寄せられた「アニメ化前の多数決ドラマと今とで咲太の演技が変わったところ」との質問に対し、石川さんは「けだるさの根源が違う」と回答。

多数決ドラマの収録当時は『ゆめみる少女編』の原作がまだなかったため、常々けだるい印象の人物だと思って演じていたそう。しかしアニメでは、咲太がそうならざるを得なかった出来事を把握できた後の収録だったため、キャラクターへの理解度の深さが演技に反映されたという。

ふたつ目は「石川さんおススメの聖地巡礼ルート」。これに対して最初は「巡りたいところから巡れ!」「好きに回って欲しい!」と話した石川さん。しかし、親切にも昼ぐらいから七里ヶ浜に向かい江ノ電で最終的に江ノ島に向かうのが綺麗な流れだとアドバイス。続けて作中で江ノ島が登場する印象的なシーンは夜が多いこと、そろそろ涼しくなってイルミネーションが開始されることにも言及していた。

トークショーが締めに入り、作品関連の情報が告知コーナーになると、ABEMAでの一挙配信や10月22日(日)に石川さん、瀬戸さん、久保さん出演による特番の情報が届けられた。

「青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない」作品概要

青ブタ《高校生編》完結の物語

原作は累計発行部数250万部を超える鴨志田 一の人気小説“青春ブタ野郎”シリーズ。
2018年にはTVアニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」、
劇場アニメ「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」が公開。

可愛くて、切ない不可思議な物語が大きな反響を呼びました。
そして今、空と海に囲まれた街“藤沢”を舞台に新たな“思春期ファンタジー”が描かれます。

監督・増井壮一、脚本・横谷昌宏、キャラクターデザイン・田村里美、制作・CloverWorks、
前作のスタッフが再集結し、かけがえのない“当たり前”が詰まった物語が幕を開けます。

【原作】鴨志田 一(電撃文庫刊「『青春ブタ野郎』シリーズ」)
【制作】CloverWorks

(C)2022 鴨志田 一/KADOKAWA/青ブタ Project

市井

著者 市井
オタク総研媒体統括 兼 合同会社サブカル通信社執行役社長。専門領域はアニメ、テクノロジー(ガジェット)、プログラミング、コンテンツビジネス。PRプランニングやIP調達なども担当しています。新作アニメ、海外スマホ、東南アジア好き。