これが史上最高性能”空冷”スマホの本気!抜き打ちベンチマークで世界最高スコアを維持する持久力
ASUSの最新ゲーミングスマートフォン「ROG Phone 7」シリーズが7月21日より発売。本製品は「圧倒的な性能とさらに進化した冷却技術を備えた最強の SIM フリーゲーミングスマートフォン」として、2製品5モデルにて展開される。
今回は先日公開したフォトレビューに続くレビュー後半として、性能面に着目して「ROG Phone 7 Ultimate」の魅力を探る。
開封から興奮が止まらない!”変態”ゲーム専用スマホ「ROG Phone 7 Ultimate」フォトレビュー
スペックは世界最高峰に君臨
本製品はリードにもある通り、最強のゲーミングスマートフォンを名乗るにふさわしい最上級のスペックを誇ります。処理チップ(SoC)はクアルコム社がAndroidスマートフォン向けに提供しているSnapfragonシリーズの最新・最上位モデル「Snapfragon 8 Gen2」を採用。メモリは16GBを搭載しており、一般的なノートパソコンと同容量を誇ります。
つまり、どんなスマホゲームも難なくこなすのは最早”当たり前”の域であり、それは実際にゲームをプレイしてみても真に感じることができました。
…とだけ申しましても主観的評価で「どれほどの威力を持つのか」を伝えるのは難しいので、今回はベンチマークアプリを用いて最強の真価を検証しました。検証にはスマホベンチマークの王道、Antutu Benchmarkを使用。計算処理性能や3Dグラフィック性能、UXまで網羅的に測定することが可能で、今回はファンありとファンなしの2通りで実施しました。
※スマホにファン!?って思った方はぜひフォトレビューをご覧ください
結果としてファンなしで1,551,733点、ファンありで1,596,035点を記録した。160万点とはガジェットなどに詳しい方はご存知かも知れませんが現状世界一レベルの数値となります。
スマートフォンは構造上(一部の変態を除き)物理ファンで処理チップを冷却することができず、事実上ヒートシンクのみでの冷却を余儀なくされるという、排熱機構に貧弱なデバイスの一つです。これに加え、近年の処理チップは年々性能が格段に増すと同時に発熱も非常に大きく、ゲーミングスマートフォンはどうしても”爆熱”になりがちという解決すべき課題が存在し、各社熱心に取り組んでいます。
そして、本製品では「冷却ファンをドッキングして取り付ける」というある意味並外れたアプローチで冷却を行うことで、問題の低減に試みていることが特徴です。
実際に計測した数値を見ると、ベンチマークスコアでは数万点の差でしかありませんが、温度グラフを見てみると冷却ファンの貢献度は一目瞭然でしょう。
なお、ファンは端末側面に取り付けられたUSB-C端子に接続して利用し、ドッキングすると本体背面部の一部が開放され冷却ファンによる風を直接本体部に送る仕組みになっています。そのため、本体表面の体感温度は先程の温度グラフよりも更に低温であり、原神を30分プレイした状態で放射温度計で測定すると32℃台でした。
“瞬間風速”ではない、只ならぬ持久力
そして、本製品が最強スマホたるもう一つのポイントはその持久力にあります。その威力を調査するために、同じくAntutu Benchmarkを3回連続でファンありにて実施しました。結果は以下の通り161万点・162万点台とすべての数値が162万±1万点に収まるという安定した結果になりました。
上記の結果から、チーターのように「最高性能を一瞬記録してあとはバテて微妙…」といったものではなく、常に最高性能を引き出し続けるという持久力の高さが印象的であることが伺えます。
これも前述の通り、外付け冷却ファンが大きく寄与しており、サーマルスロットリング(温度上昇時に性能を下げ、温度を下げる仕組み)などを長期にわたり起こしにくくすることに大きく貢献していることがわかります。
また、性能面以外での空冷ファンのメリットとして、思ったよりもとても涼しい風が手元に届くという点が実際に触ってみて印象的でした。極論、iPhoneなどで問題なく遊べることから、ファンなどは特段なくてもゲームのプレイ自体への支障は殆どありません。しかし、「長時間に渡り快適に」ゲームをプレイするとなると本稿のメイントピックである発熱はとてもネックになり、それらを克服する手法としての”空冷”はとても有用であると感じました。
※室温24℃にて検証・数値は環境により変動します