制作現場の待遇改善などを目指す「日本アニメフィルム文化連盟」設立:理事にアニプレ元社長のアニメPが就任、経営との乖離解消も


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19日午前、アニメ業界に山積する課題を解決することを目的とした「一般社団法人日本アニメフィルム文化連盟」(「NAFCA」)の設立記者会見が都内某所にて行われた。理事にはアニプレックス,A-1 Picturesなどの代表取締役を歴任したアニメプロデューサー兼スカイフォール代表取締役の「植田益朗」氏が就任した。

記者会見及び発表資料によると〈日本の商業アニメ関連産業の売り上げは2.7兆円を超え、国を象徴する文化として、世界を席巻するアニメは、人々の生き方にさえ影響を与え、心を豊かにするコンテンツへと進化した。その一方で制作現場は、夢を育むファクトリーとは程遠い、体力・気力の限界を“この仕事が好き”という作り手の思いで支えている状況であり、現場の疲弊は、破綻寸前といっても過言ではない〉と現状への危機感を示している。

NAFCAは、制作現場の待遇改善はもとより、「経営側と制作側が互いの事情を理解し、責任を自覚し、国の文化戦略とも連携することで蓄積した澱みを解消する」事を目指すとしている。同団体ではほかにも、アニメの基礎を学びたいと願うアニメ業界志望者やアニメーターを対象とした検定制度「アニメータースキル検定」事業も行うことを発表している。

 一般社団法人日本アニメフィルム文化連盟ーNippon Anime & Film Culture Association)
・代表理事: 植田益朗(アニメプロデューサー)
・設立理事:北尾 勝(アニメーター)、ヤマト ナオミチ(演出)、咲野 俊介(声優)、甲斐田 裕子(声優)
・設立日: 2023年4月27日(木)
・公式サイト・無料準会員登録:https://nafca.jp/
・事業内容:人材育成事業・政策提言・業界ヒアリング・セル画、原画などのアニメアーカイブ事業・アニメ福祉関連事業、アニメの社会的利用事業・アニメコミュニティ事業・イベント事業