ブラジル政府、36の海賊版アニメ配信サイトを一斉摘発「アニメ作戦」で計8300万PVのサイト群が閉鎖

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2023年2月から3月にかけて、「goyabu.com」、「animeyabu.com」などブラジルで複数の悪質なアニメ海賊版サイトがCODA(一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構)会員の告発を通じて閉鎖された。

これら海賊版サイトは、日本アニメにポルトガル語の字幕を付けてインターネット上に違法で配信していた。ブラジル政府は、2019年より官民協力による海賊版サイト対策「404作戦」を継続的に実施しており、今回、この作戦の一環として日本アニメに特化した「アニメ作戦」が初めて決行されたことで一斉摘発に踏み切れたとのこと。

CODAは先月にも同様の「B9GOOD」をはじめとした、海外で運営されている日本人向け海賊版サイトに対する会員の刑事告訴やCODAの刑事告発を行ってきたが、今回対象となったサイトは日本人向けではなくブラジルの現地視聴者向けのサイトであり、このような「海外向け」に特化した海賊版サイトに対してもCODA会員が刑事告発を行い、摘発されたのは今回が初だという。

経緯としては東映アニメーション株式会社、東宝株式会社、株式会社バンダイナムコフィルムワークスの3社が昨年11月、ブラジルで日本のアニメを侵害する海賊版サイト4サイトについてCODAを通じて刑事告発を行った。調査の結果、そのうち2サイトは同じ運営者により開設されていることが明らかとなったことから、2023年2月8日から、3事件についてそれぞれ家宅捜索他の捜査を実施したところ、これら4サイトに加えて、被疑者らが運営していた関連する9サイトも併せて計13サイトが閉鎖されたという。

さらに、その後の調査により明らかになった情報を基に、新たに別の9サイトの運営者に対するノック&トーク(直接交渉)を実施した結果、閉鎌されたサイトは合計31サイトとなった。

これら36サイトの直近3カ月の月間平均アクセス数は約8,300万に上り、これまでにブラジルのアニメ侵害サイト上位20サイトのうち12サイトが摘発さされたこととなった。

▶一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構