ガンホー、元従業員による資金不正流出の対応報告　1億円全額を回収で取引先と和解

ガンホー・オンライン・エンターテイメントは8日、過日に公表していた元従業員の不正行為問題で流出した約1億円について、関係する取引先との間で全額返還を内容とする和解が成立したことを明らかにした。

同社は8月14日、元幹部級従業員が会社資金を流出させていた事案を報告。過去数年にわたり、他社が運営する仕事依頼サービスサイトを介して架空の業務発注を行い、委託費の大部分を着服していたというもので、会社側は当該元従業員を7月24日付で懲戒解雇していた。

同社は被害金回収のため、当該取引先の資産を対象とする仮差押命令を東京地方裁判所に申し立て、同裁判所から仮差押命令の発令を得るなど法的措置を講じていた。その後、取引先との協議を重ねた結果、和解に至った。

和解の内容によると、取引先は同社に対して速やかに7000万円を一括で支払うとともに、残額3000万円を2025年10月末日から2026年6月末日まで毎月分割で支払う。これにより、不正行為によって流出した約1億円の全額が回収される見込みとなった。

同社は本件和解による2025年12月期の連結業績への影響は軽微であるとしている。