「ドラクエ」ソシャゲの“サ終”続きに戸惑いの声 1年余りで4本終了、残る2作もインフレ加速に懸念


「ドラクエ」ソシャゲの“サ終”続きに戸惑いの声 1年余りで4本終了、残る2作もインフレ加速に懸念

一時は数多くのラインナップが並んだ『ドラゴンクエスト』を題材としたスマホゲームだが、2023年から“終焉ラッシュ”の様相を呈している。先日、『星のドラゴンクエスト』が2025年10月で終了予定と発表され、残るのは『ドラゴンクエストウォーク』と『ドラゴンクエストタクト』の2本のみとなった。

2024年には『ドラゴンクエスト チャンピオンズ』『ドラゴンクエストけしケシ!』が終了し、10年続いた『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』も同年1月で幕を下ろした。そして来年には『星のドラゴンクエスト』が10年の歴史に幕を閉じる。

ドラクエ系スマホゲームの歩みは以下の通り。

2014/1/23 『DQモンスターズ スーパーライト』 → 2024/1/31 終了(約10年、オフライン版配布)
2015/10/15 『星のドラゴンクエスト』 → 2025/10/31予定(約10年)
2017/11/2 『ドラゴンクエストライバルズ』 → 2021/7/5 終了(約3年半、Ace移行後含む)
2019/9/12 『ドラゴンクエストウォーク』 継続中
2020/7/16 『ドラゴンクエストタクト』 継続中
2021/9/28 『ダイの大冒険 -魂の絆-』 → 2023/4/27 終了(約1年半)
2021/12/1 『ドラゴンクエストけしケシ!』 → 2024/7/31 終了(約2年半)
2023/6/13 『ドラゴンクエスト チャンピオンズ』 → 2024/7/30 終了(約1年)

2024年初頭には実に6本ものドラクエ系タイトルが同時に稼働していたが、そこからわずか1年9か月あまりで2本のみという状態に。ネット上では「ドラクエソシャゲ消えすぎじゃない?」「スーパーライトも星ドラも終わるし、思い出がジワジワ消えていく」「スクエニのソシャゲ整理が始まったのでは」といった戸惑いの声が相次いでいる。

また、残る2本も安泰とは限らない。現在稼働中の『ウォーク』『タクト』は運営会社の情報によれば売り上げは堅調で、特に『ウォーク』は依然として全スマホゲームの売り上げ上位に食い込んでいる。しかし長期運営に伴う“インフレ”の課題が表面化しつつある。

「ウォーク」「タクト」人気2作品の動向は

『ウォーク』では職業や特性が増え、システムが複雑化。初心者からの参入が難しくなりつつあり、ガチャ武器の性能もインフレが加速する。実装初期は倍率が300%台の武器が最強クラスであったが、今の武器の倍率はなんと2000%のものもある。

一方、7月に5周年を迎えた『タクト』はナンバリング作品とのコラボが3週目に突入した。5周年記念で実装されたガチャの目玉キャラは「闇の大魔王ゾーマ」。すでに登場済みの「ゾーマ」を“二つ名”付きで再登場させる形となった。人気キャラの再実装は盛り上がる一方で、ネタ切れも予感させてしまいかねない。

スマホの舞台では縮小気味のドラクエだが、HD-2Dリメイクが盛り上がり、ナンバリング最新作『XII』の発売も、時期は未定なものの控えている。ドラクエブランド自体はまだまだ非常に元気であるため、残る2本のスマホゲームが、相乗効果で盛り上がっていくことを期待したい。

著者 神山勝丸
ドラゴンボールとドラクエ、鳥山明を愛する30代。好きなアニメはサザエさん。